広報みずまき2021年11月10日号（特集）

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DV 一人で悩まず 相談しよう

11 月12 日～25 日は 「女性に対する暴力をなくす運動」期間です

配偶者やパートナーなどからの暴力（DV）や性犯罪、セクシャル・ハラスメント、ストーカー行為などは、犯罪となる行為を含む重大な人権侵害です。暴力は性別を問わず決して許されるものではありませんが、その中でも特に女性が被害者となるケースが多くなっています。また、最近では中学生や高校生など若い世代での暴力、「デートDV」も増加しています。

DV は決して他人事ではなく、いつ自分自身が被害者、加害者になるかわかりません。一人一人の人権が尊重され、誰もが安心して暮らせる社会を築くため、DVについて考えていきましょう。

問い合わせ

役場地域協働係 電話番号：201-4321

DVの被害

DVの相談件数が増加している

新型コロナ拡大の影響による外出自粛や在宅勤務などで、家庭内で過ごす時間が増えたことに加え、生活不安やストレスなどから、DV被害の増加や深刻化が懸念されています。内閣府の調べでは、令和2年度のDV相談件数は19万6274件で令和元年度の約1・6倍となっています。

女性の約4人に1人が暴力を受けたことがある

女性の4人に1人は配偶者から暴力を受けたことがあります。また10 人に1人は何度も暴力を受けており、そのうち21 人に1人が命の危険を感じたことがあります。

女性の約4割は誰にも相談していない

相談しなかった理由

• 相談するほどではない 45.7％
• 自分にも悪いところがある 25.2％
• 相談してもむだだと思った 24.5％
• 自分さえ我慢すれば 20.5％
• 恥ずかしくて言えなかった 13.2％

被害を受けた女性のうち相手と別れたのは約2割

別れなかった理由

• 子どもがいるから 71.3％
• 経済的な不安があった 52.5％
• 相手が変わってくれるかも 15.6％
• 世間体が悪いと思った 15.0％
• 相手の仕返しが怖かった 7.5％

子どもが原因で別れなかった理由

• 子どもをひとり親にしたくない 57.9％
• 養育しながら生活する自信がない 48.2％
• 子どもに余計な心配をかけたくない 40.4％
• 子どもが反対した 11.4％
• 親権をとられる恐れがあった 3.5％

DVの形態

DVのカタチはひとつではない

DVは、身体的暴力だけではありません。精神的暴力や経済的な圧迫もこれにあたります。また、男性が被害者になるケースもあります。

パートナーに対する日頃の言動を思い出してください。思い当たるものはありませんか。

身体的な暴力

• 殴る、蹴る、平手で打つ
• 物を投げつける
• 髪をひっぱる、首をしめる

精神的な暴力

• 大声で怒鳴る、無視する
• 壁を蹴ったり、壁に物を投げる
• 人前でバカにしたり、命令口調でものをいう

性的な暴力

• 性的な行為を強要する
• 避妊に協力しない
• 無理矢理アダルトビデオなどをみせる

経済的な暴力

• 生活費を渡さない
• 無断で借金をする
• 外で働くなと言ったり、仕事を辞めさせる

子どもを利用した暴力

• 子どもの前で暴力を振るう
• 子どもに悪口を吹き込む
• 子どもを取り上げると脅す

子どもの前でのDV は子どもへの虐待

子どもにとって親は全ての基準となる存在です。親がパートナーを暴力で支配している姿を見せると、「暴力のある関係性」が当たり前となり、大人になってから自分自身も暴力を振るうようになったり、逆に暴力を受け入れたりするようになります。

DVのサイクル

暴力のあとに優しくなるのはあなたが離れるのを防ぐためです。

DVにはサイクルがある

加害者が優しい時期と暴力を振るう時期が順番に訪れます。同じ相手であるため被害者は混乱し、相手の支配から抜け出しにくくなります。それを繰り返すうちに暴力がエスカレートし、被害者は感覚がまひし、疲れ果て、逃げる気力がなくなります

デートDV

デートDVを知っていますか

デートDVとは、交際中の恋人間の暴力のことです。「好きなら、相手が自分の思いどおりになって当然」と考え、コントロールしようとする態度や行動のことです。最近では携帯電話が恋人を束縛する、監視する道具となっていて「デジタル暴力」と言われ、これもデートDVのひとつです。

それって当たり前どれもおかしくない

• 付き合っていればいつも一緒が当たり前
• 愛し合っていればいつでもどこでもキスOK
• 記念日なら何でもプレゼントは当たり前
• 恋人からの連絡にはすぐ返事
• 一緒にいるためならバイトもやめる

恋人を自分のモノと思っていませんか

好きだから一緒にいたい、気持ちを通じ合わせたいというのと、自分の思いどおりに動いてほしい、独占したいなど「自分のモノ」のように扱うのは違います。

恋人同士であっても一人一人違う人間です。考え方が同じこともあれば、違うこともあります。自分の意見を押し付けるのではなく、お互いを尊重しあうことが大切ではないでしょうか。

恋人といるとき幸せですか

恋人の機嫌をうかがっていませんか。嫌なことは嫌だと言えますか。好きな人といるはずなのに怖いとか息苦しいと感じていることがあればそれはデートDVかもしれません。暴力を振るわれていい人は1人もいません。自分の心と体を大切にできるのは自分自身です。ときには相手から離れることも選択肢の1つです。

1人で悩まず相談してください。

専門家の意見を聞きましょう

DVは、親密な関係の中で加害者が、暴力と優しい言葉を使い分けて被害者を支配下に置くため、被害を受けている本人自身も気付きにくく、それを相談しにくい心理状態にあります。

また、暴力から逃げるには家を出ることも選択肢の1つですが、「いつ家を出たらよいのか」「家を出たあとの生活は」「子どもの学校はどうしたらいいのか」など事前に専門家に相談しておくことはあなたの安全を守るために重要です。

「これってDV かな」と少しでも思い当たるところがあれば1人で抱え込まずに相談してみましょう。

図書館にDV 特設コーナーが設置されます

「シングル単位思考法でわかる デートDV 予防学」 伊田広行 著 かもがわ出版

デートDV やストーカーの被害者にも加害者にもならないためにデートDV を「シングル単位」という考え方で解説。恋愛の2大トラブル、嫉妬と別れも取り上げる。友人や家族など、さまざまな人間関係に応用できるコツが満載です。

相談窓口

周りに被害を受けている人はいませんか

DV相談プラス

電話・メール 24 時間受付

チャット相談 12：00 ～ 22：00

電話番号：0120 - 279 - 889

DVのお悩み、ひとりで抱えていませんか

あなたが配偶者やパートナーから受けているさまざまな暴力（DV）について、専門の相談員が一緒に考えます。「これってDV かな」「暴力を振るわれている」「今すぐパートナーから逃げたいけどどうしたらいいの」「自分だけでなく子どもたちのことも心配」など、どんな相談もお気軽に連絡してください。

注：メールとチャット相談は、ホームページ（外部サイトにリンクします）にアクセスしてください。

相談窓口		相談日時・連絡先
DV 相談ナビ		連絡先 ＃ 8008 注：最寄りの配偶者暴力支援センターにつながります。
配偶者暴力相談支援センター		受付時間 月曜日～金曜日   午前8時 30 分～午後5時15 分 注：祝日・年末年始は除きます。 連絡先  電話番号：201-2820
福岡県配偶者からの暴力相談電話		受付時間 月曜日～金曜日          午後5時～午前0時 土曜日・日曜日・祝日   午前9時～午前0時 注：年末年始は除きます。 連絡先  電話番号：092-663-8724
あすばる相談ホットライン		受付時間   毎日   午前9時～午後5時 注：8月13 日～ 15 日、年末年始を除きます。金曜日のみ（祝日を除く）午後6時～午後8時 30 分も受け付けます。 連絡先  電話番号：092-584-1266
男性 DV 被害者のための相談ホットライン		受付時間 水曜日・木曜日   午後5時～8時 金曜日   正午～午後4時 注：祝日・年末年始は除きます。 連絡先  電話番号：092-571-1462
LGBT の方のDV 被害者相談ホットライン		受付時間 第2火曜日   正午～午後4時 第4火曜日   午後5時～8時 注：祝日・年末年始は除きます。 連絡先  電話番号：080-2701-5461
性暴力被害者支援センター・ふくおか		受付時間  24 時間年中無休 連絡先  電話番号：092-409-8100
女性の人権ホットライン 注：11月12 日（金曜）～18 日（木曜）は「 女性の人権ホットライン」強化週間です。		受付時間 注：祝日は除きます。 通 常 月曜日～金曜日 午前8時30 分～午後5時15 分 強化週間 月曜日～金曜日 午前8時30 分～午後7時 土曜日・日曜日 午前10 時～午後5時 連絡先 電話番号：0570-070-810

注：緊急の場合は110 番または最寄りの警察署に相談してください