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広報みずまき2021年6月10日号(特集)

更新日:2021年6月8日

東京2020オリンピック 聖火リレー

福岡県では5月11日・12日にオリンピック聖火リレーが199人のランナーで行われる予定でした。しかし、県内に緊急事態宣言が発出されたため、公道でのリレーは中止して、代わりに無観客の点火セレモニーが両日行われました。

北九州地区では、5月12日に関門海峡ミュージアム(門司区)で点火セレモニーが行われ、2人の水巻町民が参加しました。当日は1日中雨が降り、強風が吹く悪天候でしたが、2人に聖火リレーへの思いや参加した感想などを聞きました。

点火セレモニーの手順

ステージ上に2人ずつ登壇し、聖火をリレー・ポーズ披露を行う。

  1. 登壇して前ランナーから聖火を受ける
  2. 2人でポーズを披露
  3. 前ランナーが退場。後ランナーが登壇するので、聖火を付けてあげる
  4. 2人でポーズを披露
  5. 退場する
聖火を受ける場面の写真

後田 紀美さん Ushiroda Kimi 頃末北

みんなの代表として参加できたことを感謝

後田紀美さん

Q ランナーに選ばれた経緯は?

一般のランナー募集です。ランナーって、県から推薦された人かオリンピックスポンサーのランナ
ー募集で選ばれた人のどちらかなんです。私は両方に応募して、県推薦の方で選ばれました。

Q 県推薦とスポンサー推薦はどちらが多い?

県推薦が2割です。遠賀・中間地区は中間市で聖火リレーが11人で行われる予定だったんですけど、そのうち県推薦は3人でした。

Q 県推薦をもらうとは、普段何をしている人ですか。

長く障がい児療養施設で働いていて、今は障がい者の放課後デイサービス事業所で働いています。

Q 特技がスゴイのですか。

ランニングが趣味で、国際レースに出ていました。一応53歳から13年連続で女性年齢別の国内マラソンランキング1位でした。65歳の時には山口の防府マラソンで記録した3時間7分51秒が、世界マスターズ陸上の女性65歳から69歳の部で世界記録となったんです。この記録はまだ破られていないんですよ。ただ、昨年はコロナの影響で連続記録が途絶えてしまって残念です。

Q 昔から陸上をしていた?

学生のときは運動とは無縁です。息子が中学・高校と部活で長距離をやっていて、そこからランニングに興味をもった感じです。

Q いつから本格的に?

45~50歳ぐらいかな。職場で障がいを持つ人の保護者から「スポーツをさせたいんです」と相談を受けて、同僚が障がいを持つ人のために立ち上げたランニングクラブに一緒に参加することにしたんです。そしたら若い人は走るの早くて。大会で彼らの伴走ボランティアをすることもあって、常に彼らより速く走れるよう練習していたら、私自身記録が出せるほどになったんです。

Q 当日の感想は?

特に緊張とか気負いとかはなかったです。初めは聖火リレーに参加したい思いが強かったんですけど、コロナの影響で公道の聖火リレーが中止になったのに、セレモニーに参加して良いのかっていう気持ちも大きくなって複雑でした。ただステージにあがる直前、係員から「しっかりポーズを決め
て楽しんできてください」って言
ってもらって、楽しもうって思ったら気持ちが楽になりました。

聖火を持った後田さん

Q 2回のポーズはどう決めた?

事前に考えてくるように言われていたんですけど、特に考えていなくて、一緒にポーズを取るランナーと当日考えました。あまり時間はなかったですけど、一緒に考えているといろいろ案が出て楽しかったですよ。1回目は「コロナに負けず頑張ろう」、2回目(表紙写真)は「みんなの希望をつなぎましょう」って大きく両手を上げてガッツポーズをしました。

Q 終わったときの心境は?

私は障がいを持つ人やランニング仲間の代表として、今日聖火をつなごうという意気込みできたので、無事に大役を果たせてほっとしています。今日の貴重な体験は私の周りの障がいを持つ人とか、いろいろな人に伝えていきたいです。私自身、今後も体がついていく限り障がいを持つ人をサポートしていきたいです。

 

次はトヨタ自動車九州株式会社の代表として、宮若市のランナーに選ばれた小野朗秀さんです。

小野 朗秀さん Ono Akihide 二東

家族、職場、友達、近所の皆さんに感謝

小野朗秀さん


Q ランナーに選ばれた経緯は?

職場でのランナー募集です。トヨタの宮田工場には非正規も合わせて1万人弱が働いているんですけど、男女1人ずつのランナーに自分が選ばれるなんて奇跡です。

Q 自分からすぐに申し込んだ?

いいえ。実は職場の上司や同僚のおかげです。ちょうどランナー募集がある前、妻が病気で大きな手術を受けることになったんです。正直、そっちで頭が一杯で…。上司いわく職場でも明らかに元気がなかったみたいです(笑)同僚たちは付き添いで休みがちな自分をすごく助けてくれましたし、自分を元気づけようと聖火ランナーを強く勧めてくれたんです。自分の趣味がランニングということをみんな知っていたので、コレだと思ったらしいんです。通常はランナーの申し込みは申込書を出すだけなのですが、上司は推薦書を書いて付けてくれて、すごく後押ししてくれました。

  • 家族から祝福される小野さんの写真

    家族から祝福される小野さん

Q 当日のステージ上ではどう?

待っているときは緊張しました。ステージで派手なパフォーマンスをしたら、しらけるのではとか、いろいろ考えてしまって。自分たちはステージから30、40メートルの場所で他のランナーの演技を見ながら待っていたんです。ただ、正直遠くて見えなかった(笑)なので他のランナーから見られる不安がなくなって、自分が楽しもうって吹っ切れました。

Q 2回ともポーズが派手でカッコよかったですね。

2回目の2人の体で漢字を表現した「祝炎」ポーズ(4ページ写真)は自分の肝いりです。2年前聖火ランナーをやると決まって、ポーズが必要と分かってから、決めていたポーズです。同僚の聖火ランナーと何度も練習してのぞみました。ただ、当日立ち位置が逆で焦りました。自分が祝の「しめすへん」をやる予定でしたが、「兄」のほうに変わって。ぶっつけ本番で失敗しちゃったんですけど、同僚とは「笑い話として良い思い出になったよね」と話してます。

祝炎のポーズ

Q 他にもトラブルが?

1回目のポーズは相方のランナーと本番1時間前に初めて会いました。そこから5分でバタバタ「野球のバッティングフォーム」でいくことに決めたんです。ただ、本番ステージに移動中「ポーズが小さいので派手なものに変えたい」って相方から言われてすごく焦りました。それで即興で考えた2人で大きく手を広げるポーズ(表紙写真)にしたんです。ステージ袖で本番を待っているときは、バタバタ過ぎて緊張よりも大丈夫かという焦りの方が大きかったですね。

Q 本番は楽しかった?

楽しかった。公道リレーが中止になって残念でしたけど、今日参加したら多くのランナーがいて、聖火が人から人へつながっていくことが実感できました。公道を走ってたら宮田地区の3人のランナーにしか出会えなかったので、これはこれで良かった。

今日はこの場に立たせてくれた同僚や家族のために楽しもうと思っていたので、ステージを降りるときはやりきったという充実感で一杯でした。職場には「みんなの支えがあったからこそ、いろんな困難を乗り越えられた。しかもこんな貴重なことを体験できた」と感謝の気持ちを伝えました。子どもにカッコいい父を見せられましたし、妻にも喜んでもらえて一生の思い出になりました。

聖火リレー会場に出発前、トヨタ自動車九州宮田工場で行われたランナー激励会

  • トヨタ自動車九州の永田理社長からトーチを手渡され激励の写真

    トヨタ自動車九 州の永田理社長 からトーチを手渡され激励

3月25日福島県から始まった聖火リレーは全国でつなげられ、7月23日の開会式で聖火台に点火される予定です。

このページの担当部署

企画課 広報係
電話番号:(代表)093-201-4321