広報みずまき2022年10月10日号(特集)
更新日:2022年10月7日
まちの家計簿
決算とは、皆さんが納めた税金や国・県からの補助金、町債などの収入が、私たちの暮らしにどのように生かされたかをまとめた「まちの家計簿」です。
詳しい内容は、役場ロビーの情報公開コーナーや町ホームページで見ることができます。
問い合わせ
役場財務係 電話番号:201-4321
歳出総額
119億9,340万円
- 扶助費:33億9,456万円
- その他:20億5,907万円(注)
- 補助費等:15億8,096万円
- 人件費:14億5,831万円
- 物件費:14億5,716万円
- 普通建設事業費:12億2,438万円
- 公債費:7億239万円
- 維持補修費:1億1,657万円
注その他内訳:災害復旧事業費、積立金、出資金および貸付金、繰出金
歳入総額
126億3,802万円
自主財源:32.5%
- 町税:26億741万円
- 繰入金:2億1,931万円
- 使用料および手数料:3億5,476万円
- 分担金および負担金:9,704万円
- その他:5億8,815万円(注1)
- 寄附金:2億4,311万円
町税内訳
- 個人町民税:10億8,980万円
- 法人町民税:1億1,336万円
- 固定資産税:10億9,109万円
- 軽自動車税:8,700万円
- 町たばこ税:2億2,616万円
- 町税計:26億741万円
依存財源:67.5%
- 国庫支出金:31億2,760万円
- 地方交付税:28億9,041万円
- 県支出金:9億3,929万円
- 町債:7億2,940万円
- 地方消費税交付金:6億2,712万円
- その他:2億1,444万円(注2)
注1その他内訳:諸収入、繰越金、財産収入
注2その他内訳:地方譲与税、地方特例交付金、法人事業税交付金、自動車税環境性能割交付金、配当割交付金、交通安全対策特別交付金、株式等譲渡所得割交付金、利子割交付金
注:数字は、それぞれ四捨五入しているため集計が合わない場合があります。
大幅な黒字決算
町の貯金である財政調整基金の取り崩しを行うことなく、歳入総額から、歳出総額や翌年度に繰り越した財源を差し引いた実質的な収支が、6億円超の黒字決算でした。
貯金と借金
財政調整基金に令和2年度の決算余剰金2億円を積み立てたほか、職員退職手当準備基金、公共施設等整備基金にそれぞれ2億円、小中学校給食事業基金に5049万円、ふるさと応援基金に2億3090万円を積み立てるなどし、基金の残高は前年度に比べ、6億6658万円増額しています。
一方で、町の借金である地方債の残高は、一般会計・特別会計ともに増加し、前年度に比べ7020万円増の148億2048万円となりました。一般会計では、主に町営住宅外部改善工事、頃末南地区都市再生整備事業などの投資的事業の財源としました。
歳入の特徴
歳入総額は前年度と比べて、13億2061万円減額の126億3802万円となりました。大幅な減額となった主な要因は、国からの補助金である国庫支出金です。国庫支出金は、前年度と比べて特別定額給付金給付事業や新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金などの新型コロナ対策に関する補助事業が減額となりましたが、子育て支援や障がい者支援に関する負担金やインフラ整備に関する交付金は増額となっています。
また、繰入金では、財源不足による財政調整基金の取り崩しを行わなかったことにより前年度と比べて2億1743万円の減額となっています。
一方で、地方交付税では国税収入が増えたことによる普通交付税の増額などで、全体で3億4177万円の増額となったほか、寄附金ではふるさと応援寄附金の増額により、1億9392万円の増額となっています。
歳出の特徴
歳出総額は前年度と比べて、15億1165万円減の119億9340万円となりました。減額となった主な要因は、令和2年度に臨時的に行った特別定額給付金給付事業の事業費28憶2843万円が全額減となったことです。
一方で、新型コロナワクチン接種事業の本格実施や生活支援商品券事業(1人5000円の商品券給付)、子育て世帯などへの臨時特別給付金事業など、長引く新型コロナの影響を緩和するための事業に、合わせて約12億円を支出したため、扶助費や物件費が増額となりました。
普通建設事業費では、吉田町営住宅住替事業による住替え先の空家改修や、前年度から引き続き行っている県道の拡幅やJR水巻駅南口の整備、JR高架下道路拡幅など合わせて約12億円の工事を行い、前年度と比べて6501万円の増額となりました。
その他の経費では、繰出金が前年度と比べ減額となりましたが、積立金が増額となったため、全体で4億5466万円の増額となりました。
まちの財政力診断
経常収支比率 84.9%
財政の弾力性を判断する指標。この数値が低いほど、臨時的な経費や新たな行政需要に対応できる財源がある。
- 芦屋町91.7%
- 岡垣町86.2%
- 遠賀町82.7%
財政力指数 0.52
自主財源でどれだけ対応できるかを表す指数。1に近いほど財政運営の自主性が高い。
- 芦屋町0.35
- 岡垣町0.55
- 遠賀町0.57
実質公債費比率 5.1%
借金の返済が標準財政規模にどの程度の割合を占めているのかを表す指標。25%を超えたら黄信号。
- 芦屋町0.4%
- 岡垣町4.6%
- 遠賀町6.6%
将来負担比率 21.2%
町の借金や債務から貯金などを差し引いた額が、標準財政規模にどれだけ割合を占めるかを表す指標。この比率が高いほど、将来財政運営に問題が生じる可能性も高くなる。
- 芦屋町 0%未満
- 岡垣町 0%未満
- 遠賀町11.7%
借金 148億2,048万円
貯金 46億6,134万円
用語解説
歳入
- 自主財源/国や県に頼らず町が独自に確保できる財源
- 依存財源/国や県からの補助金や借金などに依存する財源
- 繰入金/町の貯金である基金から取り崩すお金
- 使用料および手数料/施設利用者などが負担するお金
- 国庫・県支出金/特定の事業を行う際、国や県から交付されるお金
- 地方交付税/一定水準の行政サービスが受けられるように、国が市町村に交付するお金
- 町債/財源不足などを補うために借り入れるお金
歳出
- 扶助費/児童や高齢者、障がい者などの支援に使われるお金
- 補助費等/各種団体への助成金や一部事務組合への負担金
- 物件費/旅費や交際費、需用費のような消費的な性格を持つ経費
- 繰出金/一般会計から国民健康保険事業特別会計などへ繰り出すお金
- 普通建設事業費/道路や学校、図書館などの建設工事に使われるお金
- 公債費/町債の返済に使われるお金
町の主な事業 令和3年度・一般会計
教育・子育て支援
- 放課後児童対策の充実
8,145万円 - 小中学校施設の整備
1億3,547万円 - ICT教育の充実
5,585万円 - 異文化交流の推進
480万円
小中学校や児童クラブの改修工事などを実施し、子どもや先生が学習に集中できる環境整備を行いました。前年度、小中学生に1人1台のタブレット端末を整備しましたが、今年度は新たに大型液晶ディスプレイを整備し、さらなるICT教育の推進に取り組みました。
医療・福祉
- 障がい福祉サービス
6億9,530万円 - 介護保険
4億5,658万円 - 子ども医療
1億1,585万円
障がい者や高齢者に対しさまざまな支援を行い、社会参加の促進や福祉の向上に取り組みました。また、町内に住んでいる中学3年生までの子ども全てを医療費無料化の対象とするなど、令和3年度も引き続き子どもを育てやすいまちづくりを進めました。
新型コロナ対策
- 定住促進奨励金
1,440万円 - 古家解体支援補助金
1,016万円 - 老朽危険家屋等解体補助金
324万円 - 空き家実態調査
48万円
実態調査を通して町内にある空き家の現状を把握することで、より踏み込んだ対策を実施するための下地づくりをしました。また、令和3年度も引き続き、定住促進奨励金や古家解体支援補助金、老朽化危険家屋等解体補助金などの支援策を実施し、より良い住環境の整備を進めました。
移住・定住
- 新型コロナワクチン接種関連
2億557万円 - 生活支援商品券発行(2回目)
1億4,828万円 - 事業継続応援支援金
1,965万円 - 子育て世帯等への臨時特別給付金
8億3,625万円
令和3年度から新型コロナワクチンの接種を本格的に実施しました。また、新型コロナ感染拡大が長引き、住民や地域社会に影響が出る中で、国の交付金などを利用した子育て世帯等への臨時特別給付金事業や事業者への支援などを実施し、地域活性化対策に取り組みました。
都市基盤整備
- 町営住宅外壁等改修
1億2,564万円 - 道路・橋梁の安全確保
1億7,194万円 - 県道拡幅
1億4,194万円 - JR水巻駅南口整備
2億1,912万円
町営住宅や町内の道路・橋梁の改良工事や補修などをすることで、利用者の安全確保に努めました。また、いきいきほーる前のJR高架下道路拡幅やJR水巻駅南口の整備を引き続き行い、地域住民の利便性向上や交通拠点としての機能充実と安全性を高める事業に取り組みました。
町の魅力PR
- PRポロシャツ購入
111万円 - 魅力発信事業
220万円 - でかにんにく商品改善・新商品開発
253万円 - コスモスPR動画作成
198万円
令和3年度も町のPRキャラクター「みずまろ」を活用した新デザインのポロシャツを作成・販売し、多くの人に購入してもらいました。また、KBCテレビ「ふるさとWish」での特集やdボタンを活用して町の広報を行うなど、前年度に引き続きメディアと連携した町の魅力のPRに取り組みました。
その他の会計
町の財政は一般会計で管理しますが、特定の財源でその事業を行う場合は特別会計を設けています。また下水道事業のように独立採算による特定の事業を行う場合は、企業会計方式を採用しています。
国民健康保険
- 収入:33億3,236万円
- 支出:32億5,050万円
国民健康保険に加入している人の医療費給付や保健事業のための会計です。主な収入は、加入者が納めた保険税や県支出金で、ほかに一般会計からの繰入金なども含まれています。また、支出は保険給付費が23億3,270万円、県への国保事業費納付金が8億1,692万円となっています。
対象
3,983世帯/6,132人(令和4年3月31日時点)
1人当たりの年間保険給付費
379,659円
1人当たりの保険税負担額
75,922円
後期高齢者医療
- 収入:4億5,760万円
- 支出:4億3,956万円
後期高齢者医療制度の保険料徴収などを行う会計です。主な収入は、加入者が納めた保険料や一般会計からの繰入金で、全体の96.5%を占めています。また、支出は福岡県後期高齢者医療広域連合への納付金が97.7%を占め、金額は4億2,924万円です。次に人件費などを含む総務費が1,021万円となっています。
対象
4,445人(令和4年3月31日時点)
1人当たりの広域連合納付金
114,045円
1人当たりの保険料負担額
70,870円
公共下水道事業
- 下水道を使用している人口 23,973人(前年度比+410人)
- 普及率 94.9%(前年度比+1.4%)
資本的収支 (決算書)
- 収入:6億3,677万円
- 支出:8億1,206万円
収益的収支 (損益計算書)
- 収入:7億2,836万円
- 支出:7億6,490万円
町は中間市の浄化センターで中間市、遠賀町、鞍手町と共同で汚水を処理しています。この会計はセンターの運営費や町内の下水道新設・改修、高松汚水中継ポンプ場の維持管理などを行う会計です。民間企業が採用する企業会計方式を採用しています。
用語解説
- 資本的収支
将来の経営活動に備えて行う建設改良費や建設改良に係る企業債償還金などの投資的な支出とその財源の収入 - 収益的収支
地方公営企業の一事業年度における営業活動で発生する収益とそれに対応する費用のこと。1年間でいくらの利益がでたのかが分かる企業の通信簿
監査委員の意見
加藤 博道 監査委員
舩津 宰 監査委員
従来の方法にとらわれず行政課題の改善・見直しを
予算の目的に沿って執行されており、計数は正確で、年度末の収支残高も残高証明書と合致していることを確認した。
一般会計
歳入の約2割を占める町税の決算額はコロナ禍でもほぼ横ばいで、収納率も97・6%と過去最高となった。担当職員の不断の努力が数値に表れたことに対し高く評価するところである。
歳出では、公共施設の多くが老朽化に伴う改修が増えてくると推測される。個別管理計画の作成にあたっては、限られた財源の中で最適な手法を選ぶために十分な議論のうえ方針を定められたい。
複雑化する行政課題の解決については、具体的な目標と期限を定め従来の方法にとらわれることなく改善・見直しを行い、住民福祉の向上に努められたい。
特別会計
国民健康保険、後期高齢者医療ともに医療費がコロナ禍以前を上回った。高齢化や医療の高度化により医療費の増加傾向は続いていくと思われる。抑制には健康寿命を延ばすことが重要だが、長引くコロナ禍により身体だけでなくこころの健康維持も重要である。町民誰もが「心身ともに健やかに生きる」という目標に向けた施策を検討されたい。
公共下水道事業会計
引き続き安定的な下水道サービスの提供に努め、適正かつ健全な事業経営を図られたい。
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