メニューにジャンプコンテンツにジャンプ

トップページ > 町の行政 > 広報・広聴 > 広報みずまき > 2021年 > 広報みずまき2021年5月10日号(特集)

広報みずまき2021年5月10日号(特集)

更新日:2021年5月7日

食品ロス

食べられるのに廃棄されてしまう食品を 「食品ロス」 といいます。日本では、1 年間に食料消費全体の3 割に当たる2,759 万トンの食品が廃棄され、そのうち643 万トン、1 日当たりで大型トラック1,700 台超の「食品ロス」が発生しています。(農林水産省・環境省による平成28 年度推計値)

今回の特集では、国内だけでなく世界中で大きな課題となっている食品ロスの現状と合わせ、その削減に向けて家庭でできる工夫や町の取り組みなどを紹介します。

笑顔の女性

一日お茶碗一杯分の食品ロス

茶碗にご飯と箸

食品ロスの量

食品ロスには、売れ残りや製造ミスにより事業者から発生するものと、買い過ぎや作り過ぎなどにより家庭から発生するものがあります。国内の食品ロス643万トンのうち、飲食店や小売店などの事業者から352万トン、残りの291万トンは家庭から捨てられています。

町内の家庭から捨てられた家庭ごみは年間約5千570トン、そのうち45・6%が調理などから出た生ごみとなっています。生ごみの中には、手付かずの食品が1・3%、食べ残しが14・6%もあります。こうした食品ロスを一人当たりに換算すると、「一日お茶碗約1杯分」の食品を廃棄してしまっていることになります。

81%は水

廃棄される食品の約8割が水分となっています。水分は悪臭の原因となるだけでなく、焼却に多くの燃料を費やすため、環境に大きな負荷をかけることになります。

食品ロスを減らすことは、大切な資源を守るだけでなく温室効果ガスの発生や焼却に使うエネルギーの使用量、焼却炉の維持費を減らすことにもつながります。

3つの要因

家庭から出る食品ロスの内訳は大きく3つに分けられます。一つ目は、必要以上に野菜の皮を厚くむいてしまうなどの「過剰除去」。次に、期限切れなどにより手を付けずに捨ててしまう「直接廃棄」。そして、作り過ぎた料理の「食べ残し」です。食品ロスを減らすために、日頃から「もったいない」を意識して、一人ひとりができることから始めてみましょう。

水巻町家庭ごみの内訳(令和元年度)

生ごみが家庭ごみの45.6%を占めています。食品ロス削減の取り組みにより生ごみは一段と減らせると考えられます。

家庭ごみの内訳円グラフ

家庭でできる食品ロスの削減

ポイント 買いすぎない

値段が安いからといって食材を買い過ぎたり、在庫があるのを忘れて同じ食材を買ってしまったりすることは、使い切れずに食材を捨ててしまう原因になります。買い物をする前に、 食品の在庫をメモするなどして必要な分だけを買うようにしましょう。冷蔵庫や食品棚をスマホで撮影したり、いつ購入したのか分かるように冷蔵庫にレシートを貼ったりするのも有効です。

  • 冷蔵庫に貼ったレシートの画像

    冷蔵庫に貼ったレシートをそのまま在庫チェック表に。使った食材をマーカーで消しながら、買い物前に在庫確認

ポイント 使いきる

一度の料理で使い切れなかった食材は、それぞれ一回分ごとに小分けにして冷凍庫で保存し、早めに食べ切りましょう。また、調理の際は、野菜の芯や皮を必要以上に取り除くのは避け、火が通りやすいように細かく切るなどして上手に利用しましょう。保存した食材が放置されないように、冷蔵庫内の棚を期限順に並べるなどの工夫をしてみましょう。

  • 冷凍された肉の画像

    買ったらすぐに下処理をして新鮮なうちに冷凍。霜がつかないように空気を抜いて薄く平らにするのがポイント

ポイント 食べきる

料理は食べられる量だけ作りましょう。また、料理が残った場合は、別の料理にアレンジするなど、食べ切る工夫をしてみましょう。

また、外食では、料理を注文する際にボリュームを確認し、自分に合わせて調整してもらうことも有効です。もし、量が多すぎて残してしまった場合には、持ち帰りができるかどうか、お店に確認してみましょう。

  • 消費者庁のキッチン

    夕食の残りは、翌日のお弁当にリメイクするなど、余った料理は捨てる前に「消費者庁のキッチン」でレシピを検索

食品ロスの意識をつなげる

スーパーマーケットでレタスを手にしている店員

もったいない、その気持ち

食料自給率が40%を下回る日本で、毎日膨大な量の食品が捨てられています。こうした中、令和元年に「食品ロスの削減の推進に関する法律」が成立しました。法律には、食品ロスを削減していくために、まだ食べることができる食品は、廃棄することなく、できるだけ食品として活用していくことが明記されています。そして、行政や事業者、消費者がそれぞれの立場で課題に取り組み、社会全体として対応していくことが求められています。

食べ物を無駄にしてはいけないことは多くの人が知っています。その思いを行動に移すため、今一度、普段の生活を見直し、できることから始めてみてください。一人ひとりの「もったいない」の気持ちの積み重ねが大切です。

コロナの影響で、ごみが増加

佐藤大輔係長

水巻町では長年、ごみの減量化に取り組んできました。町民の皆さんの努力のかいもあり、平成30年までは水巻町から遠賀中間リレーセンターへ搬入されるごみは減少を続けていました。(平成30年度は約798万キロ)

しかし、令和元年度以降、コロナウイルス感染症の影響による巣ごもり需要の拡大が原因の一つと思われるごみの増加が見られ、元年度は約811万キロ、2年度は約822万キロと少しずつ増えてしまっています。

ごみの減量を進めていくため一番有効なのは、食品ロスの削減だと考えています。それは、令和元年度に行った水巻町家庭系ごみの組成調査によると、手を付けていない食料品や食べ残し、調理くずなどの「生ごみ」が、家庭ごみ全体の45・6%を占めていたからです。

食品ロス削減の取り組みにより生ごみを減らしていくためには、住民の皆さんの協力、一人ひとりの「もったいない」の気持ちの積み重ねが大切です。今一度、普段の生活を見直し、もったいないの気持ちを忘れず、食品ロスへの取り組みをお願いします。

役場環境係 佐藤 大輔 係長

問い合わせ

役場環境係 電話番号:201-4321

正しい意味を確認

消費期限

袋や容器を開けないまま、書かれた保存方法を守った場合に「安全に食べられる期限」。期限を過ぎたら食べないようにしてください。

賞味期限

袋や容器を開けないまま、書かれた保存方法を守った場合に「おいしく食べられる期限」。期限を過ぎても、食べられないわけではありません。

最終食品ロスは肥料などに分解

電動式生ごみ処理機やコンポストで生ごみを減らそう

生ごみ処理機

町では生ごみを減らすために、電動式生ごみ処理機や生ごみ処理容器・コンポストに補助金を交付しています。補助金額は購入金額(税込み)の半額で、電動式生ごみ処理機は上限20,000円(1世帯1台まで)、生ごみ処理容器は上限2,800円(1世帯2台まで)です。簡単に生ごみ処理を始められるダンボールコンポストの補助もあります。

問い合わせ

役場環境係 電話番号:201-4321

食べ切る量を意識して、買い物は計画的に

井上 峻

スーパーへ出掛ける前に冷蔵庫を見るだけでも無駄な買い物を減らすきっかけになります。ちょっと割高でも食べ切りサイズを購入すると、結果的に節約につながる場合もあります。食品ロス削減に向け、まずは、計画的な買い物を心がけましょう。

役場環境係 井上 峻

買う前に、捨てる前に、考えてみよう

世界全体の食糧援助量の約2倍が廃棄されています

世界の食料援助量と日本の食品ロス量の比較図

日本の食品ロスは、飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食糧援助量(平成29年度で年間380 万トン)の約2倍に相当する量となっています。

このページの担当部署

企画課 広報係
電話番号:(代表)093-201-4321