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平成20年 第4回水巻町議会定例会(第2回継続会)会議録

更新日:2021年2月12日

議事日程

日程第 1 一般質問について

【有信会 : 舩津 宰】

  1. 国民健康保険の資格証明書の発行について
  2. 乳幼児医療と重度心身障害者医療について

【公明党 :松岡 章】

  1. 公共施設の指定管理者制度の導入について
  2. 健康保険証の無保険の子ども救済について
  3. 学校給食の見直しについて
  4. モンスターペアレント防止対応マニュアル作りについて
  5. 消費を押し上げ家計を応援する定額給付金について
  6. 水巻町頃末南2丁目東側台地商業施設道路状況について
  7. 地域学校安全推進員(スクールガード・リーダー)について

【新水会 :吉岡 正】

  1. 水巻町の今後の展望について

出席議員

1.出席議員

  • 1番:池田 稔臣
  • 2番:川本 茂子
  • 3番:松岡 章
  • 4番:志岐 義臣
  • 5番:井手 幸子
  • 6番:岡田 選子
  • 7番:吉武 文王
  • 8番:白石 雄二
  • 9番:吉岡 正
  • 10番:林 一広
  • 11番:近藤 進也
  • 12番:小田 和久
  • 13番:吉住 善明
  • 14番:入江 弘
  • 15番:美浦 喜明
  • 16番:野添 晴也
  • 17番:柴田 正詔
  • 18番:舩津 宰

2.欠席議員

  • 11番:近藤 進也

3.議場に出席した議会事務局の職員

    • 局長:礒嶋 信弘
    • 係長:手嶋 圭吾
    • 主任:安元 一喜

4.地方自治法第121条の規定により、議場に出席したもの

  • 町長:矢野 繁敏
  • 副町長:織田 隆徳
  • 教育長:為近 勝
  • 総務課長:山松 正美
  • 企画財政課長:野口 和夫
  • 管財課長:行実 利夫
  • 産業建設課長:佐藤 久義
  • 水道課長:藤崎 清海
  • 下水道課長:前田 優二
  • 学校教育課長:小野 元
  • 生涯学習課長:小野 元次
  • 福祉課長: 森下 正憲
  • 健康課長:野口 久美子
  • 住民課長:宇藤 勝幸
  • 税務課長:内海 祥隆
  • 会計管理者:藤川 久雄
  • 図書館・歴史資料館館長:牟田 孝則

議事録

平成20年12月9日

午前10時25分 開会

議長(池田稔臣)

出席17人、定足数に達していますので、ただいまから平成20年第4回水巻町議会定例会第2回 継続会を開会いたします。

日程第1 一般質問

議長(池田稔臣)

日程第1、一般質問について。これより一般質問を行います。1番、有信会 舩津議員。

18番(舩津 宰)

18番、舩津です。有信会を代表いたしまして、一般質問をさせていただきます。まず、国民 健康保険の資格証明書の発行についてをお尋ねいたします。国民健康保険料を滞納した世帯に対して、資格証明書および短期証を発行することは、十分承知しております。しかしながら、親が国民健康保険の保険料を滞納し、無保険状態の子どもが存在することが全国で問題となっております。資格証明書で病院にかかることは、全額自己負担となり、また、一時払いできないために受診しない世帯もあり、十分な医療を受けられない状態にあると聞いています。このため、厚生労働省は10月末、子どものいる滞納世帯に対する証明書の交付に際して、よりきめ細かな対応が求められると全国の市町村に通知しているところです。これを受け、子どもの不利益にならないようにすべきだとの考えが多くの自治体に浸透しつつあるとされています。私どもの会派としてもそのように考えております。そこで町長にお尋ねいたします。

1、本町における滞納世帯数と資格証明書交付世帯数、資格証明書交付世帯のうち、義務教育の子ども数を教えてください。

2、自治体によっては、資格証の発行を取りやめ、短期被保険者証の発行に切り替えているところもありますが、町長はどのようにお考えですか、お答えください。

次に乳幼児医療と重度心身障害者医療についてをお尋ねします。乳幼児医療、重度心身障害者医療は、今年10月から福岡県の公費医療費支給制度の改正によって、本町では6月議会に提案され、福岡県の支給制度に準ずることが可決され、10月から実施されています。それに伴い、本町では、少子化対策の一つとして、県内市町村に先駆けて平成19年度より3歳以上就学前まで自己負担なしの町単独の乳幼児医療を実施していたものが、3歳未満児は自己負担なしで、3歳以上就学前までは通院・入院は自己負担となり、他の遠賀郡内3町は、就学前まで自己負担なしとなっています。当初、多くの保護者から歓迎されたものですが、近ごろは、保護者の方々から「どうして水巻町だけ自己負担があるのですか」と私たちにも聞かれております。そこで町長にお尋ねします。

1、遠賀郡内で本町だけ自己負担となっておりますが、平成19年度と同様に就学前までの乳幼児について、自己負担なしにできませんか。

2、10月から実施している所得制限ですが、この廃止は考えられていませんか。

3、少子化対策の一つとして、平成19年度に実施したように県内市町村に先駆けてもう一歩進んで小学校児童までを医療無料化の対象に考えておられませんか、お尋ねします。

次に重度心身障害者医療についてお尋ねします。乳幼児医療同様、10月より福岡県の支給制度に準じて実施しています。精神障害者も該当することになり、対象者が拡大されたことは、よいことだと思っています。しかし、通院・入院での自己負担が発生し、特に65歳以上の対象者は、今まで無料だったものが自己負担ありとなり、障害基礎年金・老齢基礎年金を受給し、生活する所得者にとっては、生活に影響が出てきております。自己負担がない県内市町村は、北九州市ほか少数で中間市・遠賀郡では福岡県に準じて実施しています。そこでお尋ねいたします。

1、以前に戻って65歳未満は初診料・往診料の自己負担分、65歳以上については、無料とのお考えはありませんか。

2、1は財政上厳しいとのことであれば、自己負担である通院・入院等の経費をいくらかでも緩和する考えはありませんか。

3、幼児医療と同様ですが、所得制限の廃止はどうでしょうか。

町長は6月議会の一般質問の答弁の中で「厳しい財政状況ではあるが、各医療制度について、どのような町単独の施策を行うことが可能か、全体的に検討する」と前向きに表明されましたので、以上3点について尋ねします。よろしくお願いします。

議長(池田稔臣)

町長、答弁。

町長(矢野繁敏)

有信会の舩津議員さんのはじめに国民健康保険の資格証明書の発行についてのご質問にお答えいたします。1点目の「本町における、滞納世帯数と資格証明書交付世帯数、資格証明書交付世帯のうち、中学生以下の子どもの数をお教えください」とのご質問ですが、平成20年8月31日現在で滞納世帯数は383世帯、資格証明書交付世帯数は220世帯、資格証明書交付世帯のうち、中学生以下の子どもは17世帯33人となっています。

2点目の「自治体によっては資格証明書の発行を取りやめ、短期被保険者証の発行に切り替えているところもありますが、町長はどのようにお考えですか」とのご質問ですが、資格証明書の発行につきましては、国民健康保険制度を維持していくうえで重要な課題の一つでありますが、保険税収入を確保するため、また、保険税を納めている人とそうでない人との間の公平を図るためには必要であると考えております。ただし、特別な事情により、やむを得ず保険料を滞納している人については、個別に納税相談に応じ、短期被保険者証の発行などにより、必要な医療を確保するための対応を行っております。しかしながら、再三の督促や催告などを行い、資格証明書を発行しても、なお連絡の取れない世帯については、滞納理由の実態把握が難しく、その世帯に属する子どもについては、十分な医療が受けられない状態にあると考えられます。そのため、現在、児童福祉の観点から18歳以下の子どもに対しては、世帯の滞納に関わらず、必要な医療を確保する目的で1年間有効な保険証または短期被保険者証の交付を行なう方向で検討しております。

次に乳幼児医療と重度心身障害者医療についてのご質問にお答えいたします。まず、乳幼児医療についてですが、1点目の「遠賀郡内で本町だけ自己負担となっていますが、平成19年度と同様に就学前までの乳幼児について、自己負担なしにできませんか」とのご質問ですが、平成20年10月からの乳幼児医療に対する県の補助拡大により、それまで町が独自に給付を行っていた医療費の負担が年間約1,702万円軽減される見込みになりますので、これを原資といたしまして、3歳以上につきましても、3歳未満と同様に自己負担を廃止する方向で検討しています。

2点目の「10月から実施している所得制限ですが、この廃止は考えられていますか」とのご質問ですが、所得制限についても、平成20年度の該当者が13人と少なく、財政上の負担は大きくないと思われますので、こちらについても廃止の方向で検討を行っています。

3点目の「少子化対策の一つとして、平成19年度に実施したように県内市町村に先駆けてもう一歩進んで小学校児童までを医療無料化の対象に考えておられませんか」とのご質問ですが、現在、非常に厳しい町の財政状況ではございますが、少子化対策への取り組みも重要でありますので、乳幼児医療の対象年齢を小学校3年生まで引き上げ、乳幼児の保健の向上と福祉の増進および子育て世帯への支援を図りたいと考え、現在検討させております。

次に重度障害者医療についてですが、1点目の「以前に戻って、65歳未満は初診料・往診料の自己負担分、65歳以上については無料とのお考えはありませんか」とのご質問ですが、平成20年10月の制度改正により導入された入院・通院時の自己負担分を町独自で給付した場合、年間約1,570万円の負担が見込まれ、65歳未満の方の初診料・往診料の自己負担分約47万円を差し引いても、年間約1,523万円の負担となりますので、これにつきましては、財政上困難であると考えております。

2点目の「無料化が財政上厳しいということであれば、自己負担である通院・入院等の経費をいくらかでも緩和する考えはありませんか」とのご質問ですが、今回の重度障害者医療制度の改正により、負担が最も増えているのが、月に20日を限度とする1日当たり500円、非課税世帯の場合で300円の入院時の自己負担となっています。長期間入院をされている場合、毎月6,000円から1万円が新たな負担となっていますので、月の上限を現行の乳幼児医療と同じ7日までとし、負担の軽減を図るよう検討しています。

3点目の「乳幼児医療と同様ですが、所得制限の廃止はどうですか」とのご質問ですが、平成20年度の該当者は20人と少ないため、重度障害者医療についても、乳幼児医療と同様に所得制限を廃止する方向で検討を行っています。なお、乳幼児医療制度および重度障害者医療制度の改正については、条例の改正が必要でありますので、3月議会に提出できるよう進めたいと考えています。以上でございます。

議長(池田稔臣)

これより、再質問をお受けします。柴田議員。

17番(柴田正詔)

17番、柴田正詔です。国民健康保険の資格証明書の関係で再質問させていただきます。この件につきましては、既に政府与党の中で制度の見直し ─ これは、18歳未満の子どもだけに保険証を交付できるよう国民健康保険法を改正する動きがございます。ですから、これにつきましては、いずれ国全体が、全国的になりますので、早急に ─ これは今、答弁にありましたように ─ 1年間の短期被保険証書の交付をしていただきたいというふうに考えています。

それから、2点目でございますが、重度心身障害者医療の関係でございますが、特にこの中の65歳以上の方が平成20年の3月末でだいたい380人から390人くらいいたと思いますが、それぐらいですから、全体的にやるとなりますと、今、答弁にございましたように財政的には、非常に厳しいものがございますので、軽減の見直しをひとつよろしくお願いしたいというふうに考えております。今、答弁の中で来年の3月議会に提案したいということでございますので、ひとつよろしくお願いしたいと思います。以上です。

議長(池田稔臣)

はい、町長。

町長(矢野繁敏)

資格証の交付につきましては、滞納世帯については、交付していきたいと、必要なものであるというように考えておりますが、18歳未満の子ども方につきましては、短期医療被保険者証のようなものを発行させていただきたいと、そのように考えております。資格証につきましては、やはり継続していきたいと考えております。それから、重度の障害者につきましては、今、検討しておりますのが、先ほど申し上げましたように所得の制限の廃止、それから入院時の負担軽減ということを考えております。65歳以上の方を無料というのは、ちょっと財政上、非常に厳しいので、その辺はご理解いただきたいと思いますし、乳幼児医療費医療につきましても、先ほど申し上げましたように3点、所得の廃止、それから3歳から6歳まで負担の廃止、それからもう1つは年齢のかさ上げですね、その辺を考えていきたいと思います。いずれにいたしましても、10月から福岡県の改正が行われまして、これに準じて今やっておりますが、先ほど申しましたことも、現在より多少なりともよい方法で考えていきたいと思います。いずれにいたしましても、また3月議会で議案については、ご提案させていただきたいと思います。以上でございます。

議長(池田稔臣)

舩津議員。

18番(舩津 宰)

乳幼児医療費の医療制度ですけども、最初に水巻町が先駆けてやった、これは町長が町長選に出るときの公約でされて、19年度から始まったと。だから、よそよりも早く始まったと記憶しております。今度のこの分も、今年は、よその町よりもちょっと遅れたようになりまして…元に戻してもらうか、小学校3年生までというような話も出ておりますので。よそよりもまた早く、一歩進んだ考えでやっていただければ、一番いいかなというふうに思ってます。まぁ、本当言うと、3年生が6年生ぐらいまでいくと一番いいんでしょうけども、その辺の財政 云々があるでしょうけども、3年生から次は6年生というような段階を踏んででもやっていただければいいんですが、その辺はどんなふうでございましょうか。

議長(池田稔臣)

はい、町長。

町長(矢野繁敏)

3月議会で議案を提出させていただきたいということをちょっと申し上げましたが、3月議会で提案させていただいて、その後、やはり、国保連合会とか医師会あたりに十分相談していかなくてはなりませんので、実際の実施は10月ぐらいからになるんやなかろうかと、そのように推定いたしております。それから、もう少しかさ上げというようなこともございますが、今、3年生まで上げまして、1,700万ぐらいの増加と。それに所得制限、入院についても自己負担を廃止するとして、約2,200万程度の予算が必要ということであります。これを6年生まで引き上げたら、1,700万が倍ぐらい、3,200万ぐらい必要ということでございますので、現状の財政状況を考えたら、ちょっと無理なとこがあろうと、そのように考えておりまして、なんとか3年生ぐらいまで引き上げてみたいと、そのように今、思案しているところでございます。以上でございます。

議長(池田稔臣)

2番、公明党 松岡議員。

3番(松岡 章)

3番、松岡章です。公明党を代表して一般質問をいたします。最初に公共施設の指定管理者制度の導入について。地方自治法の改正により、公共施設の管理委託制度が廃止され、指定管理者制度が導入されました。指定管理者制度の目的は、多様化する住民ニーズにより効果的に対応するため、公共施設の管理に民間の能力を活用しつつ、住民のサービスの向上を図るとともに経費の削減等を図ることを目的といたします。民間事業者のノウハウを活用することにより、管理経費が縮減でき、その結果として、施設の利用料金が下がる。利用者の満足度を上げ、より多くの利用者を確保しようとする民間事業者の発想を取り入れることにより、利用者へのサービスが向上を図る。地方自治法で町が基本的に管理するので適正な管理運営を確保されております。民間でできることは、民間に委ねることを徹底する。ちなみに遠賀町の図書館は、株式会社図書館流通センター等で行っております。水巻町以外は、ほとんどの市町村は、制度の導入を図って活用されています。そこでお尋ねいたします。

1番、当町は公共施設の指定管理者制度の導入についてどうお考えですか。お尋ねいたします。

2番、導入すれば、どんな公共施設からされますか、具体的にお答えください。

次に健康保険証の無保険の子ども救済について。当町は、国民健康保険税が昭和63年以降、実に20年間改定されてきませんでした。その一方、高齢化やそれに伴う医療費が増大しています。平成20年度より健康保険税が改定され、値上がりしました。それにより多少は健康保険の滞納者が増加しているものと思われます。1年以上滞納した場合、保険証返還、資格証明書が発行され、医療の全額を支払わなくてはなりません。保険料を支払って保険証を発行してもらって保険がやっと適用され、払い戻されます。無保険家族の特に子ども、中学生以下に対し、医療が受けられるよう救済が急がれます。市町村によると、救済している所と検討している所とさまざまです。そこでお尋ねいたします。

大切な成長盛りの子ども、中学生以下に対し、当町は、医療の受け入れを考えていますか、お尋ねいたします。

2番目、所得の制限、低所得者を対象に考慮しますか、お尋ねいたします。

3番目、納税資格者は納税の義務があることの指導は、していますか、また、該当の滞納世帯は何件ありますか、それについてどうお考えですか、お尋ねいたします。

4番、値上げしてからのお願いは、勇気がいりますけども、低所得世帯の救済、1割減免のお考えはありませんか、お尋ねいたします。以上町長の所信をお伺いいたします。

次に学校給食の見直しについてです。少子高齢化の中、学校給食の将来像を考慮した場合、食の安全性、地産地消、食料の自給率の向上、値段の安定等、安心安全を最大限に考慮した給食制度の導入で児童生徒が食について実習や見学、調理実習等の食育の学習をする等、将来性のある学校給食の見直しが必要です。私が平成18年9月の一般質問で小学校2校で小中学校全校を賄う親子方式を提案したところ、よい提案との回答で検討したいとのことでしたが、結局、値段の安いデリバリー配達方式に決まりました。あまりにも値段にこだわり、また、早急にしたいとの意向で来年の4月に実施したいということでしたが、当初の予算よりも金額が大幅に増加、そのため、見直しの最悪の結果となりました。そこでお尋ねいたします。

1番、デリバリー方式についてどうお考えですか。お尋ねいたします。

2番、学校給食の将来像を考慮し、食の安全性、食育、地産地消、地域の農家の食料自給率の向上を考慮しますと、小学校2校で小中学校を賄う親子方式の提案についてどうお考えですか、お尋ねいたします。

3番、2番と同様、学校給食の将来像を考慮し、センター方式7校の提案についてどうお考えですか、お尋ねいたします。

4番、センター方式、親子方式は、施設整備費は、最初はお金がかかるが、給食の年間運営費については、デリバリー方式に比べ、お金が減少しています。十二分に考慮すべきと思いますが、どうお考えですか、お尋ねいたします。

5番目、少子高齢化を考慮すれば、広域給食センターの設置のお考えはありませんか。地産地消、食の安全、食育、食の自給率の向上、まず、協議して合議ができれば大変よいと思いますが、どうお考えですか、お尋ねいたします。以上町長の所信をお伺いいたします。

次にモンスターペアレント防止対応マニュアル作りについて。最近、教育現場で社会問題化されている、理不尽な要望、要求で保護者と学校また地域でのトラブルが起こり、解決策が見つからず、困難なケースが起こっています。これをモンスターペアレントといいます。個々の教職員や学校単独での解決ができず、各自治体で対応手順をまとめたマニュアル作りをしたり、また、専門家で対策チーム発足に乗り出しています。東京都は、実態調査の実施、埼玉県は対応マニュアル作りを、大阪府豊中市は専門家が支援チームを発足、堺市は警察OBらが各校巡回等対応施策をしております。本町は、都会ほどではございませんけれども、その兆しはあります。モンスターペアレントの未然防止のために、また、早期解決の対策についてお尋ねします。

1番目、公共保育園から小中学校のトラブル等の実態調査をしてはどうですか。

2番目、さまざまな要求要望、初期対応の窓口等のマニュアル作りについてはどうですか。

3番目、専門家チームの支援対策等のお考えはどうですか。お答えください。

次に消費を押し上げ、家計を応援する定額給付金についてお尋ねいたします。公明党が強く主張した定額減税は、定額給付金として、与党は2009年3月末 ─ 本年度末です ─ の実施めざし、来年1月、通常国会に提案されます。総額2兆円の生活支援対策となっています。総務省は、11月28日、各都道府県、政令都市を対象に説明会を行ない、概要を示しました。目的は、景気対策、国民不安に対処するための生活支援、地域活性化経済対策と規定し、事業の実施主体は市区町村とし、世帯主が受給権者になると説明しております。多くの国民は一日も早く給付を望んでおります。一部の庶民感覚のない人は、給付金をバラマキと批判し、一層の不安を煽り立てています。給付金を悪者にしています。全国母子寡婦団体協議会会長、吉村アサ子さんは「母子家庭にとって非常に助かる制度です。景気が悪くなり、物価高で母子家庭の生活は苦しくなる一方です。目の前の生活に苦しんでいる人にとって、一日も早い給付を実施が必要」とコメントしております。また、日本総合研究所調査部長、藤井英彦氏は「ほぼ全額が消費に回り、GDP0.4%押し上げる効果あり」と言っております。そこで本町は、定額給付金支援対策をどのように受け止めていますか、お考えをお聞かせください。そこでお尋ねいたします。

1番、本町は定額給付金制度の取り扱いについては、どのようにお考えですか、的外れな自治体丸投げ、バラマキ批判をどのように思われますか。町長のお考えをお聞かせください。

2番、本町での対象人口数また、交付される金額がどのくらいか推測されていますか。また、所得の制限は、どのようにお考えですか。

3番、給付事務がスムーズに行われるための対策の準備はどのように考えていますか。

4番、地元景気の浮揚の契機になるよう商工会議所との意見交換の協力体制づくりを進めてはいかがでしょうか、当町のお考えをお伺いいたします。

次に水巻町頃末南2丁目東側台地商業施設道路状況について。水巻町頃末南2丁目東側台地に大型商業施設の建設が進んでいます。10月26日に事業主から地元説明会が開かれました。頃末南1丁目と頃末南2丁目との間の県道中間・水巻・芦屋線が整備され、開通しましたが、朝夕のラッシュ時は、非常に自動車が多く渋滞し、また、S字の変則的な道路で町民がわかりにくいとの声があります。ゴルフ練習場の北側の道路を整備するようですが、交通事故も多く、事業主は信号機設置等を福岡県警折尾署へ相談していないとのことです。そこでお尋ねいたします。

1番、現状はどうなっていますか。お尋ねいたします。

2番、県警折尾署と信号機の話し合いはしていますか。

3番、付近のJR鹿児島本線の南側に民家を移動させ、いきいきほーるほーる前の道路が県道に通じるようなっていますが、どうするのでしょうか。お伺いいたします。

4番、商業施設から下りてくるゴルフ場の道路は、どのようになっていますか。町長の答弁をお願いいたします。

最後に地域学校安全推進員(スクールガード・リーダー)について。学校の管理下における不審者侵入事件等が大きな社会問題となっています。近年の現状を踏まえ、子どもたちが安心して教育を受けられるよう地域と学校が連携した取り組みが必要となり、学校に地域学校安全推進員、スクールガード・リーダーを派遣し、地域のボランティアを活用した効果的、継続的な学校の安全体制の整備、充実を図る目的でありますが、また、幼稚園、中学校も特別支援学校も対象になっております。そこでお尋ねいたします。

事業内容は、どうなっていますか。

2番、実施方法は、どうなっていますか。

実施期間はいつからいつまでですか、これ、期間ですね。

それから、4番、経費についてどのようになっていますか。スクールガード・リーダーの経費、謝礼金はいくらですか。

5番、町教育委員会は学校の代表者、PTAの代表者、地域ボランティアの代表者等で構成する地域の学校安全連絡協議を設置し、見守り活動の機能化に向けて実施計画等について検討し、計画的に実施するものとするとありますが、地域学校安全連絡協議会は現在あるのですか、地域パトロール隊に周知がありませんが、どうなっていますか。

6番、現在までどの小学校、中学校、幼稚園で何回使用したか、状況内容をお知らせください。以上をもって公明党の代表質問を終わります。

議長(池田稔臣)

町長、答弁。

町長(矢野繁敏)

公明党、松岡議員さんのはじめに公共施設の指定管理者制度の導入についてのご質問にお答えいたします。1点目の「当町は公共施設の指定管理者制度の導入についてどうお考えですか」とのご質問ですが、ご指摘のように指定管理者制度は、公の施設に対する多様な住民のニーズに効果的かつ効率的に対応するため、民間の運営ノウハウを広く活用し、住民サービスの向上と経費の削減等を図ることを主な目的としています。本町は、平成17年に策定した「水巻町行財政改革緊急行動計画」でお示ししたように今後の深刻な財政状況を考えると事務事業の見直しや効率的な行政運営を推進していくうえで指定管理者制度の導入は、重要な施策であると考えております。また、民間事業者だけではなく、住民参加のNPO、既存の団体などが指定管理者として、最小コストで住民への満足度を落とさない文化活動やスポーツ活動を推進することができれば、住民と行政の協働のまちづくりといった連携による管理・運営が期待できるものと考えています。

2点目の「導入すれば、どんな公共施設からされますか」とのご質問ですが、平成17年12月に策定した水巻町行財政改革緊急行動計画では、民間委託の推進を掲げ、平成21年度の指定管理者制度の導入に向け、調査・研究を行うとしています。その公共施設としては、中央公民館・南部公民館および総合運動公園の貸出業務の委託化推進を打ち出しています。しかしながら、水巻町では、平成10年に「水巻町生涯学習推進計画」を策定して、独自性を持った住民と共に生きがいある生涯学習まちづくりを推進しており、その基盤施設である公民館および総合運動公園への指定管理者制度の導入ついては、公共サービスの効率化と学習の資質の低下を起こさないよう慎重な検討が必要であると考えております。従いまして、最良のバランスのとれた運営のあり方について、教育委員会の十分な議論をお願いしながら、今後も引き続き検討してまいりたいと思います。また、図書館につきましては、現在のところ、指定管理者制度の導入ついての検討はしておりません。今後は、先進地の運営状況等も参考にしながら、これからの本町図書館の在り方について研究・検討していきたいと考えております。

次に健康保険証の無保険の子ども救済についてのご質問にお答えいたします。1点目の「大切な成長盛りの子どもに対し、当町は医療の受入れを考えていますか」とのご質問ですが、児童福祉の観点から、18歳以下の子どもに対しては、世帯の滞納に関わらず、必要な医療を確保する目的で1年間有効な保険証または短期被保険者証の交付を行うよう、現在検討しています。

2点目の「所得の制限、低所得者を対象に考慮しますか」とのご質問ですが、児童福祉の観点からの交付でありますので、世帯の所得が多い少ないに関わらず、18歳以下の子どもであれば、交付を行うよう検討しています。

3点目の「納税資格者は納税の義務がある事の指導はしていますか、また、該当の滞納世帯は何件ありますか、それについてどうお考えですか」とのご質問ですが、国民健康保険の窓口で保険の加入手続きを行った際には、必ず税務課の窓口に住民の方をご案内し、保険税に関する説明を聞いていただくよう事務処理を行っています。また、保険税を滞納されている方に対しても督促や催告などを行い、休日納税相談や毎週木曜日の夜間窓口延長を活用して滞納世帯と接触を図り、保険税を納付していただくように努めています。なお、滞納の世帯数は、平成20年8月31日現在383世帯で国民健康保険加入世帯の約7.7%となっています。保険税の確保は、国民健康保険制度を維持していくうえで重要な課題の一つであり、そのためには、滞納世帯を無くすことが必要だと考えていますが、特別な事情により、やむを得ず保険料を滞納している方もおられると思われますので、今後も滞納世帯と接触を図り、実態把握に努め、よりきめ細やかな対応を行っていきたいと考えています。

4点目の「低所得世帯の救済1割減免のお考えはありませんか」とのご質問ですが、今回の国民健康保険税の税率改定は、年々医療費が増大し、国民健康保険事業の健全な運営が厳しくなっている現状の中で一般会計からの繰入金が増え続けている状況の改善を目的に実施いたしました。平成19年度決算では、一般会計からの法定外繰入金は、1億8,226万円、基金繰入金やその他の繰越金を差し引くと、実質2億4,500万円の赤字という厳しい財政状況にあり、医療費支出の削減と歳入の確保には、一層の努力が求められております。医療費が増え続けている現状では、ご提案の低所得者世帯の救済のための1割減免の実施は、他の納税者の負担増を伴う厳しい状況になりますので、困難だと考えます。ご理解をお願いいたします。

次の学校給食の見直し、についてのご質問、並びにモンスターペアレント防止対策マニュアル作りについてのご質問につきましては、後ほど教育長から答弁していただきます。

次に消費を押し上げ家計を応援する定額給付金についてのご質問にお答えいたします。1点目の「定額給付金制度の取り扱いについてどのようにお考えですか」とのご質問ですが、国はその目的として「景気後退化での住民の不安に対処するため、住民への生活支援を行うとともに、あわせて住民に広く給付することにより、地域の経済対策に資すること」としておりますが、私は、この趣旨には一定の理解をしておりまして、現金給付については、単なるバラマキだとは思っていません。

2点目の本町での対象人口数と給付額、所得制限についてのご質問ですが、平成20年9月末現在での対象者は、3万799人でそのうち、2万円の支給対象者である18歳以下と65歳以上の方々が合わせて1万2,422人、1万2,000円の支給対象者は1万8,377人となっております。総支給額は、約4億6,900万円と推測しております。また、所得制限を設けることは考えておりません。

3点目の給付事務がスムーズに行われるための準備についてのご質問ですが、本町の場合、この定額給付金事務の担当部署を企画財政課とし、総務課をはじめ、必要に応じて関係各課が協力しながら、事故、トラブルの無いように適正な事務処理を進めていきたいと考えております。

4点目の「地元景気浮揚の契機となるように商工会との協力体制づくりを進めてはいかがですか」とのご質問ですが、商工会の事務局によりますと、福岡県商工会連合会では、現在、定額給付金を活用したアイディアを県内商工会各支部から募集しており、近くそのアイディアがまとまるとのことです。今後は、そういったアイディアを参考にしながら、商工会と意見交換をしながら、地元の経済対策に資するよう協力体制づくりを進めたいと考えております。

次に水巻町頃末南2丁目東側台地商業施設の道路状況についてのご質問にお答えします。1点目の現状、2点目の折尾警察署との話し合い、4点目の商業施設から下りてくる道路についてのご質問は関連がありますので、あわせてお答えいたします。この商業施設の開発に伴い、県道芦屋・水巻・中間線への接続道路が施工されることは承知しておりますが、現段階でどの位置に、どのような形での道路ができるかは、明確になっておりません。従いまして、信号機の設置につきましても結論が出ておりません。しかしながら、幹線道路の県道に接続がされるわけですから、その道路形態や信号機の問題については、事業主と福岡県北九州土木事務所、水巻町並びに折尾警察署と協議を重ねているところでございます。なお、近日中に事業主と福岡県北九州土木事務所、水巻町および福岡県警察本部並びに折尾警察署を交え、交通協議を行う予定になっております。その中で町としての意見・要望を申し上げたいと思っております。

3点目の「いきいきほーる前の道路が県道に通じるようになっていますが、どのようにするのでしょうか」とのご質問ですが、この道路につきましては、先の9月議会で県道までの接道を行うことについて、変更認定の議決をいただいたところであります。この道路は、いずれ県道が4車線化に整備されるにあたって、水巻駅南口方向へのアクセス道路として町道の機能向上を図ることを目的としております。なお、接道の形態や信号機の問題については、先にお答えしました交差点との関係もございますので、今後、福岡県北九州土木事務所および折尾警察署と充分協議を行い、よりよい道路形態にしていきたいと考えております。私から以上でございます。

議長(池田稔臣)

教育長、答弁。

教育長(為近 勝)

はじめに学校給食の見直しについてのご質問にお答えいたします。1点目の「デリバリー方式について、どうお考えですか」とのご質問ですが、デリバリー方式は、献立の作成と食材の選定を町が行い、調理、配送、食器の回収等の業務を事業者に委託する方式でございます。この方式では、調理を委託する事業者の選定資格基準や衛生管理基準を設け、食材につきましても、安全性確保のために物資選定基準を設けて調達するなどの対策をとることで安全・安心な学校給食を行うことができること。また、給食にかかる時間も短くてすむという利点もあると考えておりました。しかし、実施にかかる費用が「学校給食の実施に関する報告書」を大幅に上回ることがわかり、改めて町の財政状況を踏まえたうえで安全でおいしい中学校給食を提供するためのあり方を再検討することといたしました。なお、この再検討に際しましては、新たに「水巻町立中学校給食のあり方に関する検討会」を設置いたしまして、親子方式、自校方式、センター方式、デリバリー方式などの給食の実施方法のほか、ご指摘の食の安全性、地産地消、食育など幅広い観点からご検討いただくようにしております。

2点目の「小学校2校で小・中学校をまかなう親子方式の提案についてどうお考えですか」とのご質問ですが、親子方式は、小学校にすでにある調理場を活用し、中学校の給食を調理するもので、例えば、猪熊小学校の調理場で水巻中学校の給食も調理するといったことが考えられるわけでございます。この場合、現在の小学校の調理数450食に水巻中学校分510食を併せて約960食分の調理を行うことになりますので、これに伴って施設の整備や増改築などについて検討する必要があるのではないかと考えております。親子方式は、水巻町の中学校給食の実施にあたっては、有効な方法の1つではないかと考えておりますが、親子方式での費用等につきましては、水巻町立中学校給食のあり方に関する検討会におきまして検討を行いたいと存じます。

3点目の「学校給食の将来像を考慮し、センター方式7校の提案についてどうお考えですか」とのご質問ですが、水巻町立中学校給食のあり方に関する検討会におきましてこの方式についても検討を行うようにいたしておりますが、将来の児童生徒数の減少や施設の老朽化などにより自校方式による学校給食の継続が難しくなった場合には、学校給食の将来像として、選択肢の1つとして検討されることになると存じます。

4点目の「センター方式、親子方式は、施設整備費は最初はお金がかかるが、給食の年間運営費については、デリバリー方式に比べてお金が減少しています。十二分に考慮すべきと思いますが、どうお考えですか」とのご質問ですが、このことにつきましても、水巻町立中学校給食のあり方に関する検討会におきまして検討を行うようにいたしておりますので、今しばらく時間をいただきたいと存じます。

5点目の「少子高齢化を考慮すれば、広域給食センター設置のお考えはありませんか」とのご質問ですが、町といたしましては、水巻町立中学校給食のあり方に関する検討会でこのような方法についても検討していただき、平成21年9月までに報告を出していただきたいと考えております。この検討会の報告を受けまして、議会のご了解を受けた後、できるだけ早く中学校給食を実施したいと考えておりますので、現在のところは、どの方式で実施するという定まった考えはありませんのでご理解をお願いいたします。

次にモンスターペアレント防止対応マニュアル作りについてのご質問にお答えいたします。モンスターペアレントにつきましては、ご指摘のとおり、全国でも問題となっており、例えば、近隣自治体では、北九州市が弁護士や精神科医、警察官OB、臨床心理士などによる学校支援チームを結成しており、また、中間市は、保護者や地域住民から学校に持ち込まれる相談や苦情などに対処するため、行政機関ではなく、市民で構成する第三者機関、学校教育相談支援室を開設しております。水巻町におきましては、保護者や地域住民の方々から寄せられますさまざまなご意見ご要望に対し、ケースごとに学校を中心に対応をしているところでございますが、基本といたしまして、まず、クレームにつながるような原因の部分をなくすこと、つまり、日々の教育をよりよいものに改善することが大切であると考えております。そのため、中学校におきましては、県からの補導教員の配置や生徒指導支援加配、指導方法工夫改善教員の加配と町による課題対応教員の配置などにより、学校の教育改善の支援に努めており、小学校におきましても、県からの指導方法工夫改善教員の配置と学校によって生徒指導支援加配や町の課題対応教員の配置などにより、支援を行っております。また、いろいろな問題に対して、教員や児童生徒、保護者との相談等に応じるスクールカウンセラーと心の教室相談員も配置されております。なお、北九州教育事務所管内で宮若市と直方市だけが独自で配置している指導主事を本町でも学校教育課に配置し、この指導主事が日頃から各学校を訪問して、学校との相談や指導等を行っております。

ご質問の1点目の「公立保育園から小中学校のトラブル等の実態調査をしてはどうですか」についてでございますが、この中で公立保育園のトラブル等については、担当の福祉課に確認しましたところ「公立の第1保育所および第2保育所におきましては、昨年度は、その様な事案は発生しておりません。ただ、今年度、第2保育所におきまして、それに類する事案が1件発生しており、保育所長と保育士が対応したところでございます。事案が発生した場合は、職員1人では決して対応しないこと。また、家庭訪問を行う場合や対応が困難と判断した場合は、担当課長や不当要求行為防止職員に応援を求めるよう指示しております」とのことでございます。また、小中学校におきましては、さまざまな問題が発生したときは、学校においては、まず、校長や教頭による指揮のもとに教員が問題を共通認識し、組織的に問題の解決にあっており、同時に教育委員会へ連絡・報告を行い、学校と町の指導主事との間で綿密な相談をし、対応を行っております。また、毎月開催されます校長会でも報告を行うように時間設定しており、各学校の状況は、ほとんど把握できているものと考えております。

2点目の「さまざまな要求要望初期対応の窓口等のマニュアル作りについてはどうですか」とのご質問ですが、モンスターペアレントの対応につきましては、校長会や北九州教育事務所開催の研修会等で理解を深めており、校長は学校経営の充実に努めるとともに教育委員会やPTAなどとの連携を一層密にし、また、教育委員会では、情報をより早く、正確に把握し、その対応について指導を行ってまいっております。本町には、ご質問のような独自のマニュアルはございませんが、学校のためになる資料や情報等は適宜、提供しておりますし、また、学校は、北九州教育事務所の「北九州地区学校問題解決支援事業」にある内容に則って対応しております。

3点目の「専門家チームの支援対策等のお考えはどうですか」とのご質問ですが、現在、本町独自の専門家チームはありませんが、他町も町単独での設置は難しいため、本年8月に北九州教育事務所に、弁護士、医師、臨床心理士、警察官、児童生徒指導相談員、生徒指導担当指導主事等で構成する「学校問題解決サポートチーム」が設置され、学校の求めに応じて、保護者や地域住民等からの要求や苦情に関する相談と助言を行っております。現在のところ、本町からこのサポートチームへの相談はあっておりませんが、それは、先ほど申し上げました本町の指導主事の働きによるところが大きいものと考えております。学校におきましては、毎日、さまざまな事案が発生しております。今後とも学校長以下、教職員を中心に保護者や地域の方々と協力し合いながら、未来を担う子どもたちの健全な育成が図られますよう、学校への適切な指導・支援を教育委員会として行ってまいりたいと考えておりますので、ご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

次に地域学校安全推進員、スクールガード・リーダーについてのご質問にお答えします。この事業は、福岡県教育委員会が「地域学校安全推進員活用事業実施要綱」を策定し、その要綱に基づいて、県下の学校が活用する事業でございます。1点目の事業内容についてのご質問ですが、警察官OB等の防犯の専門家や教員OB等の指導の専門家をスクールガード・リーダーとして町が推薦し、県教委の委嘱を受けた推進員が小学校の校内・校区の定期的な巡回や教職員、地域のボランティア等に対する警備のポイント等について具体的に指導することとなっております。具体的な内容としては、校門や昇降口の管理の仕方、来訪者のチェックシステム、不審者への対応の仕方、子どもの避難のさせ方、校内の危険箇所の周知方法や整備、防犯教室の内容や方法などについて指導することとなっております。

2点目の実施方法についてのご質問ですが、要綱の主旨に基づいて、各学校が希望する日時や内容について、教育委員会へ申請し、教育委員会から推進員に対して日程調整を行い、具体的に希望する指導内容などの打合せを行って実施しております。要綱による実施方法の内容では、1校当たり年間50時間までの利用が可能です。

3点目の「実施期間はいつからいつまでですか」とのご質問ですが、この事業は、平成18年7月から開始され、その要綱に基づいて年度始めに概ね1年間の委嘱を受けた推進員が指導を行っております。

次に4点目の「経費についてはどのようになっていますか」とのご質問ですが、時給875円で毎月、実績報告を行い、その実績時間数に時給を乗じた額を県のほうからご本人に支給しております。なお、交通費は支給しませんが、傷害保険については、県のほうで一括して加入しているところでございます。

5点目の「『町教育委員会は、学校の代表者・PTAの代表者・地域ボランティアの代表者等で構成する地域学校安全連絡会議を設置し、見守り活動の機能化に向けて実施計画等について検討し、計画的に実施するものとする』とありますが、地域学校安全連絡会議は、現在あるのですか、地域安全パトロール隊に周知がありませんがどうなっていますか」とのご質問ですが、現段階で地域学校安全連絡会議については、設置に至っておりません。また、地域学校安全推進員活用事業の地域安全パトロール隊への周知については、平成18年7月に活用についてのご案内をさせていただいておりますが、その年のご希望はなく、その後、ご案内は出しておりませんでしたので、今後は、毎年定期的にご案内したいと考えております。

6点目の「現在まで、どの小学校、中学校、幼稚園で何回使用したか、状況内容をお知らせください」とのご質問ですが、平成18年度は7月からの実施となりますが、合計8回で実績時間数は、29時間でございました。実施した学校は、打合せ等も含めて、頃末小学校が2回、えぶり小学校が4回、伊左座小学校が1回、その他に地域安全パトロール隊校区代表者会議に一度、参加しております。主な内容としましては、通学路の安全点検や校内、校区内の巡視点検、学校開放日における安全管理の具体的方法の指導、不審者対応訓練などとなっております。平成19年度は、合計で11回、68時間の実績となっております。実施した学校は、頃末小学校3回、吉田小学校4回、えぶり小学校4回となっており、主な内容としましては、18年度の内容に加えて、避難訓練時の点検指導などを行っております。次に平成20年度は、現段階の合計で14回、41.5時間の実績です。実施した学校は、伊左座小学校2回、吉田小学校1回、頃末小学校10回、えぶり小学校1回となっており、主な内容としては、防犯避難訓練実施時の指導、学校開放日における校内への不審者侵入を防ぐための具体的方法についての指導、登下校時の巡視点検となっております。なお、現段階で中学校、幼稚園の利用はない状況でございます。以上でございます。

議長(池田稔臣)

再質問をお受けいたします。川本議員。

2番(川本茂子)

私のほうからは、定額給付金についてを。町長がキチッと答弁されて、本町にも4億9,000万ぐらいのお金が ─ 来年可決されれば ─ 入る予定だという推測をされておりますけれども、本当にこの4億8,000万のお金が振り込まれてくるんであれば、これを大いに利用して、世間でいう、テレビ等でマスコミ等が「バラマキだ、バラマキだ」という批判を覆して、本町に本当に効果的な経済対策に繋がるような運動を大いに進めていただいて、これが消費に回るように…お金だから、よそにも出て行くとは思いますけれど、本町の中にたくさん使っていただくような対策を今から真剣に取り組んでいただきたいなと思います。全国のそういう連合会の理事長さんも、これを大いに活用したいと、バラマキ批判は当たらないということを言っておりますので、本町の考え方がマスコミでいうようなバラマキではないとはっきりしたお考えのようですので、私も本当に安心しています。特に今、一番困っている低所得者の人、また、年金で生活している人、母子家庭の人たちに温かい行政がこれで届けられると、来年になれば、届けられると確信しておりますのでこれをぜひ具体的に本町にもお金が落ちるような方策をどんどん作っていただきたいなと思っております。いろいろな方法があると思います。お金だからよそに逃げるかもわかりませんけど、商工会と検討すれば、それを商品券に換えて、上乗せしてあげるとか、いろんな方法があると思いますので、対策を、ぜひ真剣な対策を練っていただきたいなと思っておりますので、そこらへんをもう一度お尋ねいたします。どうでしょうか。

議長(池田稔臣)

はい、町長。

町長(矢野繁敏)

この定額給付金につきましては、一つは国民の生活支援になることと、それから地元の景気浮揚に繋がるということが非常に大切だと私は考えておりますが、先に答弁いたしましたように地元商工会と十分協議して、協力体制を作りたいとそのように考えております。それともう一つは、国民の皆さんにこの給付の趣旨を十分理解していただきまして、タンス預金することなく、次々に消費していただいて、景気対策につなげるということが大切かと思いますので、町民の皆さんにも十分周知をしていきたいと、そのように考えております。それから、4億6、7,000万ということで非常に高額でございます。事務取り扱いも大変だと考えておりますが、その辺は今のところ、企画を中心といたしまして、そして総務課、そして関係課をつけまして、事務に支障のないようにやっていきたいと、そのように考えております。それから、よく所得制限のことを言われますが、私としては、所得制限ははずしたいと。全国町村会におきましても、所得制限ははずすというような方向になっておるところでございます。市長会につきましても、そのような方向になっていると思いますので、所得制限は、はずしていきたいとそのように考えております。1番にやはり、国民の生活支援、それから経済の活性化ということが大切でございますので、そのような方向で十分考えていきたいとそのように考えております。

議長(池田稔臣)

はい、川本議員。

2番(川本茂子)

ありがとうございました。じゃあ次にモンスターペアレントの関係なんですけども、本町では、十分な対策を教育委員会等でやってるし、初期対応もキチッとやっているので、大げさなものは今のところないと、すぐに対応が済んでいるというご返答でございましたけども、マニュアルは、やはりキチッと項目別にしてて、初期対応は、どうするかというところを各学校に配付されてたらいいんじゃないかなと思います。これは埼玉県のマニュアルなんですけども、手順として、まず、そういう不当な要求、要望が起きたときは「学校が責任を持って対応するべき建設的な要望」1つ。2つ目に「学校外で起きたトラブルなど学校では対応が困難な問題」「学校の責任を越えた、理不尽な無理解な問題」この3種類に分けて、そういうマニュアルをキチッと作っているみたいですので、もし、参考になれば、そういうマニュアルも学校に渡していれば、大げさな問題にならずに初期対応がスムーズに行くんじゃないかと思いますので、その辺をもう1回お尋ねいたしたいと思います。それと、質問の中に入れてませんでしたけど、授業料の滞納とか給食費の滞納、お金があっても払わないとかですね、そういう事例が本町にもあるのかどうか、その辺をお尋ねします。そして、もし、あるならば、その対応をどのようにされているか、ちょっとお尋ねいたします。

議長(池田稔臣)

教育長。

教育長(為近 勝)

町が万全な取り組みをしているかというと、とても、そういうふうに安心できるということではないというふうに認識をしております。一生懸命、考えられる範囲内で努めておりますが、まだまだ気を許すというふうなことは許されないと思っておりますので、常に緊張しながら、今後も学校とタイアップして進めたいと思いますが。マニュアルでございますが、ご指摘いただきました埼玉県のものも校長会等で「こういうのがあるから」と紹介もいたしましたし、これはごく最近出ました保護者のクレーム解消の技術というので ─ ものすごく詳細に、具体的に、元校長先生が書かれてますので ─ これも数ページ、コピーをして校長会で配付をして「後は自分でお金を出して買え」と「自分で金を出して買わんと読まん」ということで、校長さんには、ぜひ読むようにというような形で薦めておりますが、冒頭申し上げましたように「まだまだ」ということで頑張ってまいります。ちょっとしつこいようですが、本当に本町の場合は指導主事、人材を得まして、私はだから、校長にも「私の代理と思って、全部相談してくれ」と。「ただし、指導主事に全部任せているんだから、全部私に報告する必要はないんだ」と「その方の判断でやるから、そこは信頼して何でも相談してくれ」ということで。本当に能力的にも、あるいは、人格的にも素晴らしい人材を得ましたので、大変重宝しておりますが、そういう人ともまた、十分今後さらにそのあり方等について改善してまいりたいというふうに思っております。授業料、給食費については課長から答弁をさせていただきます。

議長(池田稔臣)

小野課長。

学校教育課長(小野 元)

授業料それから給食費の滞納についてお尋ねでございますので、お答えをいたします。詳細な数字については、今、ちょっと手元にございませんので、今の取り組みについてご報告を申し上げます。滞納の方には、いろいろな経済状況の方がおいでになりまして、生活保護とか、それにかからないけど所得の低い方につきましては、就学援助などの支援を行っていますし、それらのほうからは、自動の引き落としということでご協力をいただいています。それ以外に滞納ということになりますが、それは実際には、滞納がございます、校納金あるいは給食費につきましてですね。その方々につきましては、毎月、学校の方から家庭訪問あるいは電話等で指導をしてもらって、その報告を毎月、教育委員会のほうに上げるように指導しておりまして、その状況を見ながら、指導の方法を見ながら、教育委員会としても督促状を発行したりしながら、対応して、学校と教育委員会が連携しながら対応を行っているところでございます。以上でございます。

議長(池田稔臣)

志岐議員。

4番(志岐義臣)

4番、志岐です。先ほど、商業施設の件について質問をしておりますが、商業施設から下りてくるゴルフ場の北側の土地を買収されて、なんか立ち退きもあっていますが、これは町道になるのでしょうか。平成21年度4月開店と聞いておりますが、この点はどうなっているでしょうか。それから、学校安全連絡会、スクールガードの件ですが、安全連絡会議の設置を、ぜひ設置していただきたいと思います。次に地域安全指導員の件ですが、頃末小学校は多いのですが、猪熊小学校はゼロだと思いますが、学校指導員が猪熊小学校に常駐しておられるから、これはゼロなんでしょうか。それとまた、えぶり小学校には不審者がたくさん出ておりますが、これもあんまり少ないのですが、これはどうなっておるんでしょうか。それと、どこの学校で具体的に指導したか、状況、成果はどのようにあがっているか、お聞きしたいと思います。

議長(池田稔臣)

はい、佐藤課長。

産業建設課長(佐藤久義)

ご質問にございました松栄荘団地ならびに場所的には、ちょうどカスタネットさんというゴルフ場の打ちっぱなしの間、既にご存知のように用地買収等も済まれて、その間に道路ができるだろうというふうにこちらも考えております。ただ、先ほども申しましたように事業主が…開発行為をされる事業主が替わっております(聴取不能)されて。その関係上、まだ具体的に道路の形態、形状というのが決まっていないということで、先ほど町長が説明しましたように近々警察等を含めた協議を行う、そういった場合に当然、開発行為の中で道路を作られるということであれば、先々、町道に認定するという形になるかと思います。それと、もう1点につきまして、10月の26日に大店法の説明会等ございまして、その当時が確か4月下旬の開店を目指しているというような話だったかと思いますが、現時点で事業主といろいろ協議をしている中で4月下旬の開店はちょっとおぼつかないということを ─ これははっきりした月日というのは、私どもも聞いてはおりませんけど ─ 3カ月もしくは4カ月程度ずれ込むのではないかというふうに伺っているところでございます。以上です。

議長(池田稔臣)

はい、教育長。

教育長(為近 勝)

お答えいたします。まず、最初が地域学校安全連絡会議、これをぜひ設置するようにということでございます。で、議員もうご案内のように本町には、青少年育成のためのいろいろな組織がございまして、町の青少年育成町民会議とか、青少年問題協議会とか、また安全パトロール隊もそうでございますけれども、さまざまなそういった組織がございまして、それにより目的達成のために取り組んでいただいておりますので大変感謝申し上げているところでございますが、内容的に少しかぶる面もございまして、これ、もちろん今後もその必要性があるかどうかを鋭意検討してまいりますが、いわゆる「屋上、屋を架す」ようなことになると、またかえって動きにくくなるようなところもでてくるかなということで、今後、検討させていただくということでお願いしたいと思います。実際には、これがどうしても無いと動けないというふうな実態ではないというふうに考えております。「学校によって非常にばらつきがあるが」ということでございます。ご指摘のように頃末小学校がちょっと抜きん出て多いわけですが、これは現在、朝、交通整理を兼ねた生徒、児童の誘導と指導を行っておりますが、あくまですべて学校から ─ 例えば頃末は、前が非常に危険だということで、ぜひというふうな希望がありました。果たしてこれがこの事業に適するのだろうかということで県の方に問い合わせをしましたら「いい」と、「それでもいい、活用してください」ということでしたので、今、活用しておりますが、先週ご本人がお見えになりまして、「もう、ちょっと引退させてほしい」というようなお話で、事前にというふうなことだったんですが、警察官OBの方でございます。「朝、あちらは議員さんが毎日お立ちになって、熱心にやられておるから、自分としては、朝はやらないで午後の方にということで学校と相談しようと思う」というようなこともお話になられておりました。学校がぜひというふうにお申し出になられたのは、ほとんど100%認められているのが実態であります。猪熊小学校も先ほどご指摘いただきましたように他に生徒指導推進協力員という方が、少し問題がある学校だということで ─ この方も警察官OBですけれども ─ あちら専門でついていただいているということで、こちらのほうからは、スクールガード・リーダーの活用については要望がほとんどあがってないという実態です。えぶり小につきましても、学校からの要望がほとんどないと言うふうなことでございますが、校長会で適宜、これを十分活用するようにということは申しておりますが、さらにそういった指導っていいますか、これを強めてまいりたいというふうに思います。成果でございます。だいたい事業としてどういうことをやっているかということを少し詳しすぎるくらいお話を申し上げたんですが、警察官OBじゃないとどうしてもできないような内容等もございます。例えば、教員への不審者対応訓練というのは、そのように考えております。推進委員の方が不審者になって、そして実際に教員に実技の指導をすると、そういったこと等もありまして、活用した先生からは非常に助かったというふうな声も上がっているところでございます。

議長(池田稔臣)

はい、松岡議員。

3番(松岡 章)

公共施設の指定管理者、それから健康保険証、学校給食については、十分検討していただいて。ただ一つだけ、公共施設の指定管理については、行政改革の中で21年度に向けてやると、やっぱり、モデルを1施設を取り組んでやることがまず大事やないかと思います。一遍で…北九州の場合は284施設、スケールが小さいですからね。それから、岡垣がやっていますし、遠賀町もやっていますし、それから芦屋町もやっています。特に遠賀町は、先ほど言ったように図書館とふれあいの里もやっています。そういうことで、十分地域でやっている行政等の参考にして、頑張っていったらいいなと。もう時間ありませんので、ひとつ要望だけ。以上です。

議長(池田稔臣)

暫時休憩いたします。

午前11時21分 休憩

午前11時29分 再開

議長(池田稔臣)

再開をいたします。3番、新水会 吉岡議員。

9番(吉岡 正)

9番の吉岡でございます。新水会を代表いたしまして、冒頭質問を行います。水巻町の今後の展望についてということで、二、三、町長にお尋ねをいたしてまいりたいと思います。昨今、道州制や地方分権等の議論が活発になる中、代表的な会議を3つほど、ご紹介を申し上げながら、町長に質問を重ねてまいりたいと思います。まず、第1が政府の地方分権改革推進委員会でございます。第2に日本経団連の道州制に向けた提言、第3は九州の財界と県知事会が構成メンバーになっております九州地域戦略会議でございます。まず、地方分権改革推進委員会の第1次答申の中から非常に注目すべき点がございます。都道府県からの権限の委譲は、64法律の359の権限が委譲される。ただし、そのうちの9割は、合併等によって行政能力の整備された市に委譲するということが書かれております。すなわち、水巻町には、あまり権限の委譲はない。逆に行政サイドから言いますと、権限だけ委譲されても、財源も人的要件も委譲がないのであれば、かえって行政に混乱を招くであろうという答弁かと思いますが、しかし、立場を変えて町民目線から見ますと、地方自治、地方分権というのは、地域完結でございます。地域、地域のニーズが地域で解決をされる、これが地方自治の考え方でございます。このことは、大きな問題になるのではないかと思っております。

次に経団連の道州制導入に向けた提言の中では、財界のことですから、お金のことが中心になっております。もちろん、制度の改革もございますが、公務員の削減、議員の削減、施設等の統廃合による財源の確保…経団連の試算によりますと、九州を道州制にした場合の経済効果は、9,000億円だというふうにいわれております。日本全国では5.8兆円の財源がこれによって出てくる。これによって、おそらく、医療、介護の財源は、出てくるんではないかという提言でございます。第3に九州地域戦略会議の提言でございますが、これはもう1歩踏み込んだ提言となっております。国の仕事は、防衛、外交、国家戦略、医療、年金、金融。したがって、財源は国が2、いわゆる内政は、地方自治が全部やるわけですから、財源の8割は、地方がもらうということでございます。ただ、こういう会議があるからと申しまして、これがスムーズに行くかと。これはなかなか難しいだろうと。まず、省庁の抵抗がございます。それから、10から13の地域に分割をするといっておりますが、その中での冨の配分、これについての議論が今から大変な問題になってくるだろうと。東京、関西圏はいいけども、東北、北海道、沖縄、こういう所は、なかなか財源が厳しいものになるだろうというふうに思うわけであります。

以上のように地方分権の流れが加速する中、もう、ここら辺りで水巻町としても、どういう方向に町長は町を運営していくのか。方法は2つしかないと私は思っております。一つは合併によって行政能力を今より一層強固なものにし、みんなが安心して、安定した生活ができるようにするのか、それとも、単独でなお一層の行財政改革を行い、運営を続行していくのか、2つの選択肢だろうというふうに思っております。町長には、合併なら、その具体的な道筋を ─ いわゆる、どこといつ、どのような格好で合併をするのかということをきちんとお示し願いたいし、町単独の運営を続けるということならば、どういう方法があるのか。

我々、新水会でもときどき議論は行いますが、単独で残す場合には、どうしても独自性のある町を作らなくてはいけない。一つは教育の特化であろうと。しかしながら、今のように遠賀郡内で平均点は10点も悪いと、素行も悪いと。これでは、なかなか、これに特化していくには、強固な指導力が必要になるんだろうというふうに思うわけでございます。一例を挙げますと、例えば中学校ですと、1番から35番ぐらいを1クラスにする、35番から70番を1クラスにする、そして、そこで競争をさせて学力を上げていく。そりゃあいろんな批判もあります。いろんなところからいろんな批判はあるとは思いますが、批判を恐れていては水巻町が単独として残っていくのは難しいんではないか。いわゆる、浅川小・中学校区のように浅川にマンションを作れば、すぐ売れると、そういうふうな方法も一つだろうと。

もう一つは徹底したベッドタウン化を図るということでございます。例えば、ぼた山から吉田団地を含めて、もう行政では、再開発をする財力もございません。安い値段で民間に売却をし、民間のノウハウで東水巻駅を中心としたベッドタウン化を図る、その中で吉田団地の位置づけを考えていく、そして、後は交通網の整備でございます。吉田から猪熊までバスで20分もあれば行けるというふうに一直線に交通網を整備すれば、猪熊地区もベッドタウンとして有力な候補地だと私は思っております。幸いなことに商業施設が今、水巻には集積をしております。マックスバリュー、トライアル、ルミエール、サンリブ、ダイエー。そういうようなインフラの面から考えますと、どっちかに特化をしてやっていかなければ、水巻町は単独としては、なかなか生き残っていけない。ただ、そういうことに特化するだけではなくて人口減を防ぐ努力も必要だろうと。この問題について、我々新水会は、10月の終わりでしたか、福井県鯖江市に行政視察にまいりました。福井県鯖江市は人口6万8,000人、財政規模は210億円、主な産業としては、いわゆるメガネのフレームが全国の9割、業務用漆器が全国の8割、そして、織物王国といわれる福井県の織物の5割から6割を生産しております。福井市と越前市に挟まれた非常に美しい町でした。その中で何を視察に行ったかといいますと、徹底した少子化対策、子育て支援でございます。この町では、過去5年間、人口が微増しております、増えております。いわゆる、お年寄りは亡くなっていくわけですから、若者の定着率、定住率というのが非常に高い。それは、少子化・子育て支援対策でございます。国、県の支援を受けて行っている事業が14、市単独の事業が5個ぐらい。財政で言いますと、210億円のうち、30億円、ほぼ7分の1をこの政策に注ぎ込んでおります。このように何かに特化した政策をやらないとなかなか水巻町単独では、町の運営は難しいんだろうというように思うわけでございます。そこで、町単独の運営を続けるならば、具体的な方法をぜひとも町長にお示しを願いたいと思うわけでございます。

次に深刻な金融危機でございます。日本国総理大臣の麻生太郎先生の言葉を拝借いたしますと「100年に1度の大恐慌である」と。そのことだけは当たってるんじゃないかなと、発言の中で。私もそう思います。戦後初めて、上場企業が1年で30社以上倒産をし、総労働人口の3分の1に達するといわれる派遣社員が3万人もクビを切られ、内定が400人近く取り消され、トヨタをはじめ、電気、自動車、そして鉄鋼と減産をし、中小企業の破産は数を知らないというような金融状況、財政状況でございます。その中で水巻町が去る3月議会でしたか、財政見通しを出されましたが、平成25年には、財政調整基金がなくなるぞと。私は、今の財政状況では、おそらく平成25年までは持たないだろうというふうに思っております。では、国が何をしてくれるか、何ができるか。国も52.8兆円といわれておりました税収が6兆円から7兆円下ぶりをする、国債は33兆円ぐらい出さないかんだろうというような状況の中で、ましてこの政治状況が不安定の中で国を信頼してこの地方自治は行ってはいけない、今の状況では信用できないんではないかと。以上の3点から今後水巻町の財政がどうなるかということもきちんとお示しを願い、ぜひとも町長の英邁なる判断と明解で明確な答弁をお願い申し上げまして、新水会代表としての質問を終わらせていただきます。

議長(池田稔臣)

町長、答弁。

町長(矢野繁敏)

新水会の吉岡議員さんの水巻町の今後の展望についてのご質問にお答えいたします。「道州制、地方分権等の議論が活発になる中、水巻町をどの方向に導くつもりなのか」とのご質問でございますが、平成の大合併によって、平成11年3月には全国で3,232あった市町村は、現在では1,782市町村にまで減少しております。この市町村合併は、市町村の規模を拡大することによって、財政基盤を強固にする一方、合併によって行政の無駄をなくし、効率的な自治体をつくろうというものでございます。福岡県におきましても、平成15年3月には、97あった市町村が現在では66市町村となっており、平成22年2月には、八女地区の1市2町2村が合併いたしますので62市町村にまで減少いたします。また、最近議論が活発になっております道州制は、この平成の大合併が一段落したところで今度は、全国47の都道府県を地域ごとに道あるいは州という単位にまとめて、財政基盤の強化と行政のスリム化を図り、政府の権限を道や州に移管するとともに、現在都道府県が行っている仕事の大部分を人口10万以上の基礎自治体に移管して地方分権を進めようというものでございます。しかしながら、この道州制は、住民からの距離が遠くなることや小規模自治体の補完機能の弱体化、道州内の一極集中、郷土意識の喪失などのデメリットも指摘されており、特に本町のような小規模自治体の場合は、近隣自治体の内部団体に移行して、限定された事務のみを処理する簡素な自治体となる可能性があり、住民サービスの低下が懸念されます。また、福岡県は、平成18年4月に「福岡県市町村合併推進構想」を策定しておりまして、その構想の中で福祉やまちづくりなど住民に身近な事務については、できる限り基礎自治体である市町村において、自己決定・自己責任によって処理することが求められるとし、市町村は、より自立性を高め、高度化・多様化する行政ニーズに的確に対処できる専門的な職種を含む職員集団と十分な権限と財政基盤を有する必要があり、人口3万未満の市町村は、合併によりさらに規模を拡大する必要があるという考え方を明らかにしております。

まず、1点目の「合併なら具体的な道筋をお示し願いたい」とのご質問ですが、私は、水巻町の将来を考えた場合、合併問題は避けては通れない、最も重要な政策課題であると認識していますが、現時点では、北九州市やその他の自治体との合併について、直ちにとは考えていません。しかし、合併問題は、当町にとって重大な問題でありますので、近隣自治体の動向を見ながら適切な対応をしてまいりたいと考えております。そして、今後、市町村合併を検討する必要が生じた場合は、町民の皆さんに合併した場合のメリット、デメリットをわかりやすく説明するとともに議会での十分な審議をお願いし、場合によっては、住民投票を実施するなど、町民の皆さんの十分なコンセンサスを得ながら、進むべき方向を検討してまいりたいと考えております。従いまして当面は、水巻町が単独で自立した自治体として運営できるよう、また、合併の機運が高まった時のためにも、行財政の改革を継続してまいりたいと考えております。

2点目の「町単独の運営を続けるなら具体的な方法をお示し願いたい」とのご質問と3点目の「深刻な金融危機の中、町の財政の今後の流れについて説明をお願いしたい」とのご質問については関連しておりますので、一括してお答えいたします。まず「町単独の運営を続けるなら具体的な方法をお示し願いたい」とのことですが、町の財政状況は、今回行政報告で提出します中期財政計画では、平成23年度で財政調整基金が無くなる予定であります。その後は、特定目的の基金を取り崩しての運営となりますが、いかにこの特定目的の基金の減少を抑えて行くかが課題であります。そのためには、退職債の活用による年度毎の歳出の平準化を図ることも一つの方策であると考えます。よって、今後どのような施策が必要かでありますが、単独でいく、そのためには、やはり人口を増やしていくことが必要ではないかと考えておりまして、戸建の家を建てていただいて、長く水巻町に住んでいただくようなそういう施策をしなくてはならないと考えております。そのために第4次総合計画に沿って文化の水準を高めていくとか、教育環境、教育を推進するとか、生活環境をよくするとか、いろいろな方法を第4次総合計画に掲げておりますので、これらを推進していきながら、税収等を高めていきながら、しばらく自立できるような方法を考えていかなければならないとそのように考えているところでございます。

次にご質問にもありますように、現在、国内の経済は、世界金融危機に端を発して企業収益や雇用情勢の悪化、急激な為替変動、原材料コスト上昇による物価高騰などから、景気全体が減速傾向から後退局面に向かっていく厳しい状況にあると認識いたしております。また、国の財政においても、企業収益の悪化により税収の主力である法人税収が大きく落ち込むことから、今年度の国の一般会計税収が当初見込みから6兆円以上も不足し、赤字国債を追加発行して税収不足を穴埋めするといった報道がなされております。この様な状況を打開するため、国も補正予算を含め、さまざまな景気刺激策を打ち出しておりますが、直ちに目に見える形での景気回復を望むことは難しいのではないかと思われます。一方、地方自治体を取巻く環境は、この数年間で税源委譲が実施され、自主財源が増加したものの、地方交付税および国庫支出金の大幅な削減により、多くの地方自治体が財政危機に直面している状況であり、持続可能な行政運営を行うため、厳しい行財政改革を断行するなど、思い切った構造改革を迫られています。こうした中で地方自治体が住民の要請に応え、新たな施策を展開していくためには、財政基盤の確立が必要であり、徹底した行財政改革による経費縮減と事務の効率化のほか、財源配分の見直し、すなわち事業の選択と集中が求められているところであります。

さて、水巻町の財政状況ですが、平成19年度決算では、財政の硬直性を示す経常収支比率は96.5%に達しており、平成18年度が91.4%であったことからしますと5.1ポイント悪化しております。また、平成19年度は、財源不足から財政調整基金を2億3,000万円、退職手当準備基金6,000万円を取崩して決算の黒字をどうにか確保したという状況であります。国の税制を含めさまざまな制度改正により、当町の財政運営も大きく影響を受けることから、今後ともその動向に十分注視していく必要がありますが、現時点では、来年度以降も後期高齢者医療、介護保険事業および公共下水道事業会計への繰出金の増加や職員の大量退職などに伴う歳出増加により、平成21年度からの3ヵ年の経常収支比率は100%近くに達するものと思われ、これまでにない厳しい財政運営を強いられるものと想定しております。しかし、このような状況下においても第4次総合計画の将来像である「人が輝き、安心して暮らせる町 みずまき」の実現に向け、更なる行財政改革の実行により、自立・継続可能な町政を目指していきたいと考えておりますので、この難局を乗り切るため、町議会および町民の皆さんのご理解とご協力をお願いしたいと思います。以上でございます。

議長(池田稔臣)

再質問をお受けします。吉岡議員。

9番(吉岡 正)

今、町長からお話がございましたが、財政がもうダメになると、平成23年には財政調整基金がなくなるんだと、それでも単独運営でいくと。もし、これが第2の夕張のような状況になった場合には、例えば、そのときになってどっかに合併してくれって言うたって、なかなか難しい問題ではないか。私は、やはり財政にいくらかの余力があるうちに合併を選択するべきではないかと。私は、合併論者ですから、そういうふうに思っています。そのことについては、町長の答弁は変わらないということでしょうか。

議長(池田稔臣)

はい、町長。

町長(矢野繁敏)

ちょっと財政状況等を話させていただきますが、19年度の決算を見ましても、経常収支比率が96.5%ですか、財政が非常に硬直しておりますし、財政調整基金も2億3,000万、退職手当の基金も6,000万取り崩したということで非常に厳しい情勢でございました。これは、昨日、決算委員会で報告したところでございますが、また20年度につきましても財政調整基金を2億数千万、退職手当基金を1億数千万取り崩さなければならない、そういう見込みでございます。21年度以降につきましても、まだお手元に渡っていないと思いますが、中期財政計画を今議会で皆さんにご説明したいと思いますが、こうした中でも23年度ですか ─ 10年間の財政見通しを以前お配りしたと思いますが、これは24年だったと思います ─ 今度は23年で財政調整基金が不足してくるんやないかというような状況でございます。よって、非常に今後は財政が厳しい状況が続くというように考えております。

そうした中で「合併を余裕のあるときに考えねばならないのやないか」というような議員のご意見でございますが、今、郡内におきましても、北九州からもそうでありますが、合併の話はまだ起こっていないところでありまして、そういう機運が起こりましたときには ─ 近々、起こるんやないかと思っておりますけども ─ そういう機運が高まりましたときには、合併について考えていきたいと。そういう時期にまいりましたら、また、議員の皆さん、それから住民の皆さんにご相談していきたいとそのように考えております。合併の機運が今そんなにございませんので、当面は自立できるように、とにかく、できるのは行財政改革でございまして、少しでも財政をよくするために行財政改革が必要でございまして、この行財政改革につきましては、18、19、20年と3ヵ年、第1次ということでやっておりましたが、今回また、3年間の第2次を進めていかなければならないとそのように考えておるところでございます。いずれにいたしましても、現状のような地方財政が続くということでありますと、行財政改革を一段と進めて、例えば人件費とか福祉の根幹になるものまでメスを入れて行革をやって、単独でいくか、それかもう一つは、やはり合併してスリムにして財源を浮かしていくか、2通りではないかと、そのようには考えておりますが、今のところ、そういう機運も高まっておりませんので直ちにという考えはございませんが、そういう機運が高まりましたら、時期を十分見極めまして協議させていただきたいと、そのように考えております。以上でございます。

議長(池田稔臣)

はい、吉岡議員。

9番(吉岡 正)

今、町長からは近隣にアクションがないからという答弁でございましたが、合併をお願いするほうがアクションを起こすんで、まず、水巻町がアクションを起こすべきだと私は思いますが。それから、地方分権改革推進委員会の中で権限委譲の問題がございましたが、やはり、行政能力の整備というものを求めているわけですね。町民の立場に立ってみると、例えば、幼保一貫だとか、町営住宅の家賃の設定だとか、間取りの設定だとか、あるいは道路の計画だとか、そういうものについて、もう、いちいち県と協議をしたり、県の了承をもらったり、そういうことをしなくても済む、そういうような行政能力がある市にしないと、町民にとっては不幸なんではないかと。ただ、今まで国の基準でやってたものが、地方分権になっても、道と州の基準に変わるというだけのことなら、これは水巻町にとっては、道州制の意味はあまりないんではないかと私は思っております。英邁な町長のことですから、そこらへんは十分ご理解いただいていると思いますので、今後の行政運営をぜひともしっかりやっていくことをお願い申し上げまして終わりたいと思います。

議長(池田稔臣)

本日の一般質問を終わります。

以上をもって、本日の日程は全部終了いたしました。

本日はこれをもって散会いたします。

午後0時03分 散会

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